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感想「マルタン君物語」

「マルタン君物語」 マルセル・エイメ 筑摩書房
世界ユーモア文学全集4の後半。1938年刊行の短篇集の翻訳。
でもこれがユーモア小説なのかな。収録作品の半分くらいは、奇妙なシチュエーションを描くことが、結果的にユーモラスな雰囲気を醸し出しているだけのような気がする。残りの作品にしても、ユーモアそのものが作品の目的ではないと思う。ウッドハウスとは、方向性が全く異なる。
小説の人物と現実の人物が入り交じったり、身体が二つある人々が住む村が出て来たりという舞台設定のあやしさと、そういう特殊な状況に置かれた人間の異常な心の動きが面白い。お笑いとしてではなくて、奇想の面白さだけれど。アイディアの特異さにはかなり感心させられた。感覚的で、どことなくフランス的な趣きを感じる方向性だった気がする。

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