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感想「求む、影武者」

そういうわけで、「Help Wanted, Male」の邦訳。「別冊宝石」87号掲載(1959年5月刊行)。
ところどころ、つまんで訳されているのは分かったが、プロットの部分はきっちり訳されているので、それほどの違和感はなかった。原文で、よく意味が分からないまま流し読みしてた分量と較べたら、削られてる分量は半分以下かな、と思えば、不完全なものでも翻訳で読んだ方が、内容を理解出来てると言えるのかも。こちらは、所詮、その程度の英語の理解力しか持ち合わせないので。ただ最後の方で、プロットと直接関係ないコメディ的な部分が、かなりばっさりと切られているのは、ウルフものの面白さのポイントを考えたら、やはりもったいないと感じた。また最初の方で、「ドイツ人や日本人と戦っている」というくだりを「日本人と」に単純化し、少し後に出て来る「ドイツ人をつかまえて」云々というあたりは、軒並み「日本人」に置き換えてたりするのなんか、なぜそこまで手を加えちまうのかな、という気がする。その辺を見ると、原文で読んでみた意味はあったな、とは思う。
それから、「証拠のかわりに」同様、クレイマーやパーリーのキャラクター付けが、微妙に違ってる気がした。妙に紳士的なんだけど、この頃のウルフものでの統一したイメージは、こういう感じだったのかも知れない。

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