感想「Counterfeit for Murder」
「Counterfeit for Murder」 レックス・スタウト
ネロ・ウルフもの中篇。「Homicide Trinity」所収。
ウルフものの中篇は「EQ」が精力的に翻訳したおかげで、ほとんど既訳だけど、本篇は知っている限りでは未訳。
売れない俳優専門の下宿のオバチャンが、家の中で賞金を貰えるような怪しいものを見つけたと言って、ウルフの所へやって来る。オバチャンに同行して、下宿を調べに行ったアーチーは、下宿人の一人が殺されているのを発見する。
オバチャンのキャラクターがよく出来ていて、冴えない外見と裏腹に才気があって、ウルフがあっさりやり込められちまうあたりが笑える。
謎解きは正攻法。軽いものなので、まとも過ぎて、ちょっとつまらないような気がしてしまう。
なお、この中篇は別テイクが存在し、それが「Death Times Three」所収の「Assault on a Brownstone」。この2篇は別作品としてカウントされるらしい。どの程度、中身が違っているのかは読んでみないと分らないんで、まあ、読んでみますか。
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