感想「Death of a Demon」
「Death of a Demon」 レックス・スタウト
ネロ・ウルフもの中篇。「Homicide Trinity」所収。
これも多分未訳。不仲になった夫を拳銃で撃ち殺す妄想に取り憑かれた女性が、その妄想を誰かに告白したいという衝動に駆られて、ウルフの所にやって来て一部始終を打ち明け、でも自分は殺すつもりはないと言う。しかしその時、女性の夫は既に何者かに射殺されていた、という話。
異常な始まりには、冒頭から引き込まれるし、途中で拳銃が2丁出現して、どっちが本当の兇器か、とか、拳銃の入替えトリックがあるのか、みたいな興味も抱かせるのだけど、スタウトだけに、そういうトリッキーな要素はさらりと流し、半ば当てずっぽのような解決へと雪崩れ込む。最終的に、ソールの調査結果が入ることで、一応、辻褄は合わせるのだけど。特別な魅力には欠ける、比較的凡庸な中篇と思う。
なお、Demonというのは、殺された依頼人の女性の夫のこと。作品中、ある登場人物から、そのように形容されている。
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