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感想「ゴールデン・サマー」

「ゴールデン・サマー」 ダニエル・ネイサン 東京創元社
エラリー・クイーンの片割れ、フレッド・ダネイが別名義で書いた少年小説。
ダネイが自身の少年時代をベースにして書いているので、舞台は20世紀初頭のアメリカの田舎町。多分に、ノスタルジーも本書の読みどころの一つだったんだろうが、その辺はあんまり興味がない。
もう一つの読みどころは、もちろん主人公の少年・ダニーの活躍ぶりにあるのだけど、彼の活躍領域は主に金儲け。そして、彼の金儲けへの執着ぶりは、読んでいて、あまり気持ちのいいものじゃない(解説者は、懸命に弁明しているが)。さすがに明らかな犯罪には手を染めないが、口先三寸で友達を言いくるめてお金をちょろまかすくらいは、彼にとって、ごく当然なことだったりする。
これは、ある程度、ダネイ自身の感性を示したものなのかどうか。実際、EQMMなどでの文章に見るダネイの臆面のない商売熱心ぶりには、以前から、ここまでやるか?という印象を持っていたし、本書を読んだ時に、通じるものがあるな、と納得もした。もちろん、ダネイが、人の金をごまかしちゃうような人間だとは思っちゃいないし、商売っ気だけではなく、学究的な人物なのも承知している。ただ、学究的なのはダニーの特徴でもあって、一面では、それがさらにダニーを嫌なガキに見せてる気もするんだな。
クイーンの作品を背景まで読み解こうとする時には、非常に参考になる文献と思うけれど、一冊の少年小説として見た時には、あまり好感の持てない作品。

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