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感想「こころをさなき世界のために」

「こころをさなき世界のために」 森達也 洋泉社
森達也の新刊だが、自ら書き下ろしたものではなく、インタビュアーと対談し、それを構成し直したもの(一部は対談形式のまま収録)で、「語り下ろし」というスタイル。内容的にも、今まで読んだことがある、ノンフィクションの映像作品をベースに特定の対象をテーマとした本とは違い、森達也自身が今の世の中に対して考えていることを、思うままにストレートに表明したものになっている。
多分にそうした構成が原因で、やや散漫になっている印象を受ける。また、親鸞についての言及が多く(副題は「親鸞から学ぶ<地球幼年期>のメソッド」だったりする)、親鸞の思想に自身の考え方を引き寄せていくくだりがあるが、こういう語り方にどれだけ意味があるんだろうと思った。ここで描いている親鸞の思想は、著者が親鸞の言葉から推測しているものであって、それ自体が既に著者の考え方の表現の一部に過ぎないように思えるんだが。
ただし、森達也の考え方や世の中の出来事の捉え方に、非常に共感する部分が多いというのは、改めて感じた。特に、個人の主語が消えて「我々」になった所で暴走が始まる、というあたりとか、現在の日本社会の二項対立の構造や社会の不寛容さについて触れた部分とか。
浄土真宗の戦争協力についてちょっと触れた部分があって、先日読んだ本と微妙につながっていたのは、面白かった。

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