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感想「ジム・トンプスン最強読本」

「ジム・トンプスン最強読本」 小鷹信光ほか著 扶桑社
ジム・トンプスンの小説についての文章が何本か収録されているけれども、そのどれよりも、トンプスンそのものについての言及が比較的少なく、むしろペイパーバックオリジナル全般について語っている小鷹信光の趣味的な文章の方が印象が強い。単にこっちの興味の持ち方の問題、という可能性もないではないけど(なにせ、『EQ』や『HMM』に掲載されていた小鷹のこういう文章を読んで、ハードボイルドな小説を読み始めた人間なので)、収録されている文章の中で、この小鷹の文章が際立って長いという事実もあり、必ずしもそれだけではないだろうと思う。著者も、小鷹の名前が筆頭に来てるし、その他の書き手の多くが、小鷹の弟子たちだったりするのかもしらんと思ってみたりする。(少なくとも池上冬樹はそのはず)
ただ、トンプスンというのは、特異な作家ではあるけれど、語ろうとすると紋切り型のことしか言えない、つかみどころのない作家なのかも知れない、という気もしている。トンプスンの小説について語った文章って、どれもどことなく似通っていて、特別な視点というのが、あまりないように感じているので。なので、トンプスンを含む、広い状況について語った小鷹や、映画・TV界とのかかわりを書いた小山正の文章の方が、独自の視点を感じさせて、印象が強かったりもするんだろう。
導入部のみが書かれた未完の小説「深夜の薄明」も収録されているが、これがまたイカレている。序盤からいきなり、完成しなかったのが惜しいような破綻ぶり。破綻し過ぎていて、書き続けられなかったのかも知れないなと、思ってしまった。

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