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感想「狼が来た、城へ逃げろ」

「狼が来た、城へ逃げろ」 J・P・マンシェット ハヤカワポケミス
数年前から少し探していて、なかなか入手出来なかった本。借り物だが、ようやく読めた。
精神病院に居る、犯罪歴のあるおねえさんが、富豪に雇われ、その甥っ子の面倒を見ることになるという出だし。この部分だけでも、かなりイカれてる。
格好いい場面ばかりをつなげた、スタイリッシュな映像作品の原案みたいな趣きで、とにかくシーンが鮮やか。峡谷の犯罪者のアジトの場面、スーパーでの銃撃戦の場面、「城」の場面、などなど、映像が脳裏に浮かび上がって来るような感じ。当然、ゴダールの映画あたりを思い出し、イカレた設定といい、さすがフランスと思った。
一方で、小説のプロットは、そうした場面を導き出すきっかけに過ぎず、あまり重視されていないように見えなくもない。かなりキワ物的だし、粗くもある。ただ、そうした中でも、ひとつ大きな仕掛は仕組まれていて、ミステリ的な趣向を意識してはいるのかな、と考えたりもした。
もっとも、そうしたプロット的な部分の完成度とか、テーマ性みたいな部分は別にして、映像的な格好の良さだけでも、後世に残って欲しいと思う。それくらい、鮮やかな印象が受けた。まあ、残るにしても、カルト的なものにしかならないだろうが。

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