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感想「SF戦争10のスタイル」

「SF戦争10のスタイル」 ジョー・ホールドマン・編 講談社文庫
20年以上前に出たアンソロジー。店頭に並んでるのを見ながら、趣味じゃなさそうと思って、読まなかったのを覚えてる。戦争をテーマにしたSFのアンソロジーだったし、ヤマトとかガンダムとかが流行ってた頃で、戦争SFというとそういうイメージがあって、ヤマトもガンダムも好きではなかったから。
でも、先日、古本屋で見つけて、なんとなく買って読んでみたら、思っていたのと内容はかなり違った。未来の戦争というテーマに対し、単に戦争を活劇として描くのではなく、戦争とは何かという本質的な部分を考える所から入って、構築されている作品が大半。ごくまっとうなSF短篇集で、趣味に合わないからと敢えて敬遠する必要もなかった(はず。20年以上も昔の自分の気分を、正確に覚えてるわけもないので)。まあ、読まず嫌いはいかんということか。
デーモン・ナイト「黄金律」が、一番力が入ってる作品のように思えた。良く似た傾向の短篇を、他のアンソロジー(新潮文庫の「タイムマシン」か?)でも読んだことがあり、これが彼の基本スタンスなのかなと思った。あとは巻末の編者の「ハワード・ヒューズに−控え目な提案」に、特に重みを感じた(ところで、これは、目次・解説と本文でタイトルが一字違っている。なんちゅう杜撰な編集。昔の講談社文庫って、かなりそういう所があったという記憶がある)。
全体として、ベトナム戦争の記憶が新しい時期だったからか、理想主義的な反戦SFという傾向が色濃い。今は、戦争に対するスタンスにおいて、(少なくとも日本では特に)こういう理想主義は失われつつある、というか、下手すると、平和ボケみたいな言い方で、蔑視されているようにすら感じてる。物事をろくに考えもせずに現実を追認する風潮が、やたらと幅をきかせているものな。高い理想を掲げることで、初めて実現出来ることだって、あるはずなんだが。

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