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感想「笑う男」

「笑う男」 ヘニング・マンケル 創元推理文庫
クルト・ヴァランダーもの4冊目。
スウェーデンが舞台の警察小説のはずが、2冊目はヴァランダーがラトビアに行ってしまうし、3冊目は半分はヴァランダーと関係なく進んでいく南アフリカでの事件だし、破格な作品ばかりだったが、本書は珍しく、ヴァランダーの地元での事件。とはいうものの、敵は国際的なネットワークを持った死の商人だったりするから、87分署みたいな、日常を描いた警察小説ではないのは相変わらずだ。
脇筋に頼らず、本筋一本でぐいぐい押して行く感じの小説。動きが多くて盛り上げもうまく、すいすい読まされた。本筋の力強さという点では、シリーズ中のここまでのベスト作かも知れない。ヴァランダーのキャラクターも、だいぶ落ち着いて来た感じがする。立ち回りがドタバタ活劇になりがちなテイストは相変わらずだけど、必要以上にエキセントリックではなくなって来た。その効果か、ドタバタな姿と「有能な警官」という外からの評価のギャップが、設定の不自然さではなく、人間の持つ二面性を描いているもののように見えて来た気がする。
敵役が、雰囲気が恐ろしげな割に、やや拍子抜け気味なのが、ちょっともったいないと思った。

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