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感想「ひとりで歩く女」

「ひとりで歩く女」 ヘレン・マクロイ 創元推理文庫
「読後消却のこと」も読んだはずだけど、さっぱり覚えてないので、マクロイのイメージは「暗い鏡の中に」といくつかの短篇で固定してしまっていて、幻想小説的なテイストのある本格ミステリ作家という感じ。本書の冒頭で、ありえなさそうなシチュエーションが描かれる所にも、それを感じたが、本書は必ずしもそういう小説ではなく、読んで行くうちに普通のサスペンス小説になった。
サスペンスの醸成には割と成功してると思うものの、それは専ら、登場人物の思い込みや愚かさに由来している感があり(実はそれも仕掛けの一部だったりはするのだけど)、読んでいて、いまひとつ気が乗らなかった。むしろサスペンスよりは、その背後で仕組まれているパズラーとしての構成の巧みさの方に感心した。
登場人物の描き方や掘り下げ方に、類型的ではない、多面性を持った人物像を登場させようという意思を感じる。特に女性の描き方には細かい気配りが感じられ、かなりうまく人間が描けていると思う。

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