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感想「フラッシュ」

「フラッシュ」 カール・ハイアセン 理論社
「ホー」に続く、ハイアセンの青少年向け小説。内容的にも似たような線(フロリダの環境破壊に少年が立ち向かう)だが、「ホー」よりも通常のハイアセン小説に近付いてるように思った。主人公の少年の親父のキレっぷりは、ハイアセン小説の主人公そのもので、中でも「トード島の騒動」の主人公のトゥイリーにそっくり。また、途中で出て来る某キャラは、一瞬、スキンクを思わせた。
美しい海の描写が印象的。それだけに、そうした環境を私利で汚す者たちへの、主人公たちの憤りが、よく伝わって来る。ちなみにその海は、グリーンフラッシュが見えたという言い伝えがあるほどの環境で、このグリーンフラッシュ(FLASH)が本書のキーワードの一つ。タイトルの「フラッシュFLUSH」とは綴り違いで、綴りが同じ方のフラッシュも本書中には出て来て、タイトルは直接にはそちらを指しているんだけど、元々、こちらにも引っ掛けたタイトルなんじゃないのかな(訳者はあとがきで、邦題には双方の意味を込めている、と書いている。まあ、日本語なら、表記はまるっきり一緒になるわけで)。
青少年向け小説なので、そんなにえぐい話にはならないから、それで安心して読めるという所はあるけれど、主人公の、子供らしい危なっかしさに、かえってハラハラするような感じもないではない。そういう意味ではサスペンスも充分にあったし、ハイアセンらしい登場人物の怪しさもあって、面白く読めた。

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