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感想「死の教訓」

「死の教訓」 ジェフリー・ディーヴァー 講談社文庫
久々に読んだディーヴァー。
達者な作家だけど、何冊か続けて読んでるうちに、達者過ぎてイヤミに思えて来たのと、何を読んでもおんなじ感じなので、食傷気味になって、しばらく控えていた。それでも先日、これを古本屋で見つけて、久々に読んでみる気になった。

読んでみると、読み慣れたディーヴァーの小説と微妙に違う。スーパー犯人対スーパー捜査官という構図になってない。犯人も捜査官もスーパーじゃない。普通の人間というほど、リアリズムを追求してる小説でもないが、知恵くらべ的な要素が少なくて、一般的な泥臭い捜査小説に近い印象。読ませるけれど、ゴツゴツ引っかかって来て、スマートではない部分もかなり多い。
前半は、どいつもこいつもろくでなしという感じの登場人物の描きっぷりだったのが、後半に入ると一転して、どんな奴にも人間的な部分はあるんだ、みたいな雰囲気になってくる転調にも、どことなくぎこちなさがある。
あとがきを読むと、ディーヴァーがブレイクする前夜の作品のようなので、売れっ子としてのスタイルを確立する前の作品と思えば、確かに納得は行く。
ブレイク後の作品と、どっちがいいかと言われると、やっぱり、ブレイク後の方が完成度は上だろうと思うが、また似たような話だったな、と思わずに読めた分、これはこれで良かったかも。

なお、ブレイク後の作品も、そんなに大して読んでるわけではないので、どれもみんなおんなじみたい、という印象には、間違った思い込みがいくらか含まれている可能性は有り。

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