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感想「水滸伝」7

「水滸伝」7 北方謙三 集英社文庫
青蓮寺が順調に失地を回復しつつあり、このまま行くと、梁山泊はとても太刀打ち出来んようになりそうなんだけど、と思えてきた所で、作者が青蓮寺の力を削ぎ始めたという印象。こうやってバランスを取った上で、次の大決戦が迫って来るという構図かな。
ただ、屯田にしろ、少し意味合いは違うが、関勝の雄州の治め方とか、それなりに理はあると思うのだけど、ネガティブな部分をクローズアップしていき、そこに梁山泊が付け入る隙を見出して行くという話の進め方はどうなんだろうな。じゃあ、梁山泊はどういう世界を目指すというんだろうか。それとも、目指すのは永久革命なのかな。それでは民は救われないと思うんだが。
もちろん、そうでないと話にならないってのは、当然あるわけなんだけど(^_^;)、縄田一男の解説が北方の全共闘での経験を本書と関連付けているくだりや、たまたま今、新左翼の本を読んでたりするもんで、そういうあたりのことをついつい考えてしまった。
闘争の意味、目的というようなことは、北方の中では建設的な意味があるのかどうか。この作家の一連の小説を思い返すと、考える前に跳んでみるという所があるわけだから、意味がなくても、不思議はないんだけど。
(2007.5.21読了)

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