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感想「快盗タナーは眠らない」

「快盗タナーは眠らない」 ローレンス・ブロック 創元推理文庫
66年の長篇。
戦争中の被弾が原因で眠れなくなった男が主人公の、サスペンスというか、なんというか。泥棒ものと財宝探しとスパイものが混然としてるわけで、それが帯の「インディ・ジョーンズ+ルパン三世+007?」というムチャクチャな惹句につながってる。でも、この計算式は間違ってる。少なくとも÷3が必要だし、さらに×0.7くらいが要るような気がする。
ちなみに、これらの例えは、解説で尾之上浩司が書いているので、それがベースになってると思われるが、この解説には、大したことのない本を、なんとか持ち上げようと苦労してる気配が濃い。妙な例えを持ち出してるのも、苦肉の策なんじゃないだろうか。

主人公のタナーには、バーニイ・ロウデンバーの原型を濃厚に感じる。基本はコメディタッチであるにもかかわらず、底の方に醒めた部分が感じられるあたりも、あのシリーズによく似ている。本書のストーリーは御都合主義満載で、バカバカしいもいいとこだから、笑い飛ばすくらいでないとかなり辛いが、そういう醒めた目線がある分、笑い切れない部分があり、読んでいて消化不良気味なんだけど、そういうあたりが、ロウデンバーのシリーズでは、ずっと洗練されている。都会小説という要素が効いている。
まあ、多分、スパイもの全盛の時代に書かれた、異色スパイものという位置付けが妥当なんだろう。シリーズ作品を一通り読まないと、この作品だけでは、よく見えないけども。

クロアチアやスロヴェニアやアルメニアの独立が、夢物語のように語られているくだりがあり、時代を感じた。
(2007.7.14読了)

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