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感想「蒸発請負人」

「蒸発請負人」 トマス・ペリー 講談社文庫
主人公か、と思った人物が、するっと入れ替わる印象的なオープニング。予備知識ゼロで読まないと、なかなかここまで引っ掛からない。ミステリ雑誌とか書評をほとんど読まなくなった効用を、感じることが多い昨今。情報が少な過ぎて、読んどくべき本を読み逃すリスクが高い面も確かにあるが…。

主人公はインディアンの女性という設定だが、それらの属性が持つ歴史や社会的な立場がストーリーと密接に結び付いて、説得力と必然性を持っており、単なるキャラクター付けになっていない。まあ、俺はインディアンでも女性でもないから、正確な所は分らないけど。いずれにしても、魅力的な主人公ではある。プロフェッショナルな仕事ぶりもいい。
もっとも、プロット的には、かなり早い段階で、ちょっと展開見え見えじゃないのか?と思ったが。実際、予想通りに話が進み、いまいちだなと思ったが、終盤の展開は予想を裏切った。プロット面のひねりがそれほどあるわけではないが、主人公の設定を最大限に生かした、原生林の中での追跡と戦いを描き、力づくで押し切ってきたなという感じ。読後に満足感は残った。

ところで、シリーズものの第1作らしいが、2冊目の邦訳は出てないのでは? あまり売れなかったんだろうか。なお、関係あるかどうかは知らないが、本書に関しては、ちょっと翻訳の出来が気になった。
(2007.12.15読了)

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