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感想「分解された男」

「分解された男」 アルフレッド・ベスター 創元推理文庫

ベスターの長篇1作目。
文体とか、ページの組み方とか、いろいろ実験的な手法を使っているんだけど、ストーリーも含めて、「ゴーレム100」を読んだ後だと、やはり1作目だけあって、結構大人しい小説に思える。出た順番通りにベスターの小説の中で一番最初に、願わくば出た当時(1953年だから、物理的に不可能だけど)、これを読んでいたら、随分衝撃があっただろうな、と思う。まあ、それはしょうがない。

結構驚いたのは、かなりちゃんと作られたSFミステリだったこと。あまりにもちゃんと作られているので、ストーリーの先が読めてしまうのが、やや難ではある。16章の吹っ飛び方が、結構凄かったので、これも「ゴーレム100」のような転回をするのかな、とは、一瞬思ったけども。ただ、ちゃんと書かれている安心感はあるし、面白く読めた小説だった。

@キンス(アトキンス)なんて名前の付け方が、いかにも今風だなと思った。

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感想「ジーヴスと朝のよろこび」

「ジーヴスと朝のよろこび」 P・G・ウッドハウス 国書刊行会
久々に読んだ気がするウッドハウスのジーヴスもの。
パターン化してることは分って来てるんで、これくらい間合を置いた方が面白く読めるかな、という感じ。もちろん、コメディって、ネタそのもの以上に持って行き方だから、パターンが分っていても充分面白いってのは有りだし、実際、ウッドハウスは続けて読んでも面白いけど、面白さの程度は、少し間を空けてフレッシュさを取り戻した方が、やっぱり違うかなと。
ただ、本書に関しては、パターンを踏むと見せて、ちょっとずらして来るような所があり、その辺はウッドハウスもマンネリを考えて、意識的にやっているのかも知れない。

いつも以上に引用やもじりが多かったように感じたが、あとがきによると、訳者がアンチョコを手に入れたかららしい。今までよりも註がかなり増えている。あとがきには、他にも、本書を書いた時のウッドハウスがドイツで抑留状態にあった(しかもその間に、ドイツに対英宣伝放送に利用されたことで、イギリス国内での評判を失墜させられた)というエピソードが語られて、かなり興味深い。そういう状況下でもこういうものが書ける、この作家のしたたかさというのを感じる。
(2008.2.22読了)

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感想「恐喝 シンガポール・ウィンク」

「恐喝 シンガポール・ウィンク」 ロス・トーマス 立風書房
読んだんだがどうだったか、よくわかんなくなってた長篇。覚えてないんだからいいやと思って、読んでみた。読んでると、所々、既視感のある場面があるんで、やはり読んだのかなと。でもストーリーの全体像はオチも含めて忘れていたから、別に構わなかった。面白く読めた。

同僚を事故で死なせて、トラウマを抱えつつ暮らしていた元スタントマンが、実はその同僚が生きていることを知らされ、追跡することを強いられる話で、そんなに手が込んだプロットではないが、きっちり作られていて、あまりとりとめのない感じはしない。サスペンスとしてまとまってる。(レナードとかのとりとめの無さも嫌いじゃないんだけどさ)
ただ、やはり一番の魅力は登場人物の存在感。一人ひとりが印象的。それほど出番がない人物にも、強い印象を残す場面を与えている。パルミサノなんか、凄くいい場面を貰ってるよなあ。くどくど書かない、さりげない人物描写で、これだけの存在感を出せるトーマスの巧さを改めて感じた。あざとくないユーモアのある文章もいい。トーマスを久々に読んだが、やっぱりいいなとしみじみ思う。

もっと掘り下げられそうな人物やエピソードがあちこちにあるのに、枚数の関係もあるのか、深追いせずに流してしまうあたりに、やや物足りなさはあって、あっさり終わり過ぎてる感もある。ただ、書き過ぎないというのが、この作家の持ち味なのは確か。それが余韻になってもいる。

中盤以降の舞台はシンガポールになる。エキゾチックな雰囲気も悪くない。
(2008.2.16読了)

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感想「ゴーレム100」

「ゴーレム100」 アルフレッド・ベスター 国書刊行会
タイトルの100は乗数なので、本当は小さい字にして、肩に乗せないといかんのだけど、そんな面倒なことは…(^^;。

分厚いし、えらく晦渋な小説だったりするんだろうかと恐れをなしてたところもあったが、読んでみたらそんなことは全然なくて、むしろポップ。
去年、「コンピュータ・コネクション」を読んでいるんで、やっぱりそれとの比較で考えてしまうけど、方向性としてはあれとよく似ていて、いろんなキャラといろんなストーリーが同時進行で進んでいたあちらに比べると、むしろこちらの方が、小説としての構造は、分かりやすいくらいかも知れない。ただ、文章のぶっ飛び方が…。もっとも、こればっかりは、どれだけ凄い翻訳だと言われても、原文で、しかも充分理解出来る能力を持った上で読まないと、本当の所は分からないはず。相当凄い代物なんだろうなと想像するしかない。まあ、ウィリアム・ギブスンだって、本当はそういう物なんだろうと思う。俺がギブスンを好きなのは、かなりの部分、黒丸尚の翻訳が好きだと言ってるのと、同じことなんだろう。

ギブスンということで言えば、「コンピュータ・コネクション」もそうだったけど、登場人物や背景の作り方・置き方は、サイバーパンクへの影響がはっきり見える。というより、俺が読んでた範囲(そんなに広くはないが)では、ベスターよりぶっ飛んでるサイバーパンク小説って、ギブスンも含めて実はないかも知れない。「SF」の外側にも立脚点を持った作家だから書けた小説だったのかな。サイバーパンクも、当時、それまでの「SF作家」に比べての、ジャンル外への関心の強さ特徴として言われていたように記憶しているが。

途中で、派手なアイディアをいろいろぶち込んで、グラフィックを使ってみたり、文章の実験も過激とはいえ、おハナシとしては、案外古典的な所に落ち着くのかもしれない、と思ったんだけど、そんなに素直なものではなかった。ネタバレぽくなってもつまらないんで、書かないけど、読み終わった後のインパクトは、「コンピュータ・コネクション」を凌いでる。これは確かに「最狂」かも。

ただし、文体の問題もそうだけど、ベスターが下敷きにしているいろんなものの知識が充分にないと、この小説についてほんとに分かってるとは言えないだろうなあ。そういうもどかしさみたいなものはある。
(2008.2.9読了)

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感想「日本の行く道」

「日本の行く道」 橋本治 集英社新書
この人の社会批評は、結論の部分では日頃から自分が漠然と思ってることに、かなり似てることが多い。自分でもそれなりに理詰めしてはしているつもりだけど、そんなに突き詰めてはいないし、そういう所をこの人はきっちり理論展開してくるから、結構すんなり感心しちゃったりする。
本書では、もちろんどこまで現実味があると考えて書いているのかは分からないけども、超高層ビルを全部解体しちまったら、とか、世の中のレベルを60年代前半に戻すってのはどうなの、みたいな、ある意味、極端な提案を書いているが、それに類似したことを自分自身も日頃時々考えているし、でも、それにどれだけ意味があるのかということを、日頃、あんまり考えてはいないが、こういう風に書かれると、確かにそれは意味があるんだよなと思えてくる。
ただ、論理的にすっきりした文章である分、かなり割り切っている部分があることは確かで、そこを本当に割り切ってしまっていいんだろうか、というような疑問も、読んでいて感じないではない。もしかすると、本格ミステリを読んでいる感覚に似ているかも知れない。論理的に筋道をたどって書いているように見えて、実際には結論が先にあって、そこに向けて論理を構築していく、論理にうまく噛み合ない要素はあらかじめ排除してある。そういう構造が見えている感じはある。

帯には「今の日本に漠然としてある「気の重さ」を晴らす」とあり、それは単純化しちまうと、「進歩」への疑念というあたりの話に行き着いて、だから、超高層ビルをなくすとか、60年代へ戻す、という話が出て来る。ただしそれは、「三丁目の夕日」みたいな(見てないけど)ぬるいノスタルジー的な意味合いじゃないんだけど、そこんところの区別は受け取る側の感覚によって、微妙によくわからないかも知れないな。
ただ、いろいろ割り切って書いていたり、全体的に紙幅が足りてない感じもあるので、いまひとつ、最終的な結論が見えにくくなってる感はあり、「気の重さを晴らす」までには至っていない気はする。

今の異常な状態をなんとかして、この先も人間が生き延びられるようにするためには、これぐらい極端なことをしないと駄目なんじゃないか、でも出来ないだろうな、というのが、自分の気分の根底にはあるわけで、橋本治も似たようなことを考えているのかもしれないな、と思った。でも、そういう気分から来る「気の重さ」をいくらか晴らせる、じゃあどうする?というような内容があるのかな、と思って読んでみたが、それはなかった(そこまでは届いていなかった)という印象。
(2008.2.7読了)

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感想「私のハードボイルド」

「私のハードボイルド」 小鷹信光 早川書房
著者が、ここまでの人生における、自身のハードボイルドとの関わりを語った本。
エラリー・クイーンをとっかかりに海外ミステリを読み始めた後、本格方面とハードボイルド・警察小説方面のミステリを齧ってみて、より共感を感じたのは後者だった。そこで、そっち方面の小説を重点的に読み始めたのだけど、その時に本を選ぶ参考にさせてもらっていた何人かのうちの一人が小鷹信光。「名探偵読本6 ハードボイルドの探偵たち」(編者は各務三郎だが、小鷹信光が大きく関わっている)とか、「マイ・ミステリー」とか、どれだけ読み返したか分からんくらいだし、その後も小鷹信光の文章はよく読んでいた。なので、本書に書かれてる自伝的な内容のかなりの部分は、どっかで読んだな、という感じがするものだったけれども、それはそれで、ある種の懐かしさを感じながら読むことが出来たし、初めて知る話も多かったから、興味深い本だったのは間違いない。

近年、ミステリ雑誌とか同人誌(一部、まだ関わってるのはあるけど)を読まなくなってしまったから、今の状況は知らないけども、70-80年代にはハードボイルドとは何か、みたいな議論が、熱心にされていたよなあ、というのを思い出した。厳密な定義なんて、どうでもいいがな、という気持ちは当時から持っていて、多分、そういう気持ちがあったから、「ハードボイルド」へのこだわりが強い小鷹信光の文章から、次第に離れてしまったんだろうな。本書も、そういう意識の固まりみたいな本ではある。
あと、この人は、日頃から、自分のことを語り過ぎると思う。まあ、本書に関しては、自伝のようなものだから、それで構わないんだけど。むしろ嬉々として書いているような印象。

小鷹信光が居なかったら(たとえば木村二郎のような、小鷹信光とのつながりで、その存在が大きくなった人たちからの影響も含めて)、自分の趣味・嗜好は、全く違っていただろうな、ということを思うと、感慨を持たないわけにはいかない。印象で済ませず、資料を集めて、実証的に論じるというスタイルについても、結構影響を受けた気がするし。今の自分を考えた時に、存在を忘れるわけにはいかない人の一人だと思ってる。
(2008.1.27読了)

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感想「水滸伝」16

「水滸伝」16 北方謙三 集英社文庫
幕間、という雰囲気の巻。それでも容赦なく、ビシバシ人は死ぬけども。梁山泊だけでなく、宋側も。

梁山泊が掲げる志というものと関係なく、やむなく梁山泊に入った人間たちの気持ちってのもあるはずだよな、ということは、以前から思ってて気になっていた。家族を伴って参加している人物もいるわけで、その家族たちの誰もが、志に全てを賭けているなんて考えられないことだし、その辺がほとんど書かれていないが、それはかなり嘘っぽい、とも思っていた。この巻では、そこをかなり描いて来ているし、108人の中にすらある(あって当り前な)志への疑念や人間的な弱さについても書いている。もしかしたら、そういう所が原因になって、梁山泊は潰えていくという展開をたどるのか?、と思うくらいだ。そういう意味では、確かに、そういう部分を、あまりにも早い段階で露にしてしまうと、梁山泊がここまで発展して来る話は書きにくい。そこいらも計算した上で、北方は構成して書いているのかも知れない。
とはいえ、そういう面が描かれたことで、話にもうひとつ広がりが出て来たように感じたのは確か。

吉川晃司の解説が、破格でイカしている。ここまで16冊の中で、一番印象的。どうせ内容的に意味がある解説なんて、ふたつみっつくらいしかない(そもそもそれ以上は必要ない)んだから、これくらいキレた解説の方が、むしろいいんじゃないか。にしても、この人選はビックリした。
(2008.1.26読了)

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感想「ブルー・シティ」

「ブルー・シティ」 マイクル・コリンズ ハヤカワポケミス
ダン・フォーチューンもの。古本屋で見掛けて、安かったので、久々に。

このシリーズは過去に何度か読んでるが、毎回、悪くはないけど続けて読もうという気にもならなくて、確か10冊くらい出てるうち、多分半分程度しか読んでない。
今回も、真ん中辺までは凄く良くて、何で続けて読まなかったかな、と思ったくらいだったが、読み終わってみると、まあ、仕方ないか、という気分になった。
風景や情景の描写に長けていて、場面が脳裏に浮び上がってくるようだし、社会の底辺に居る人間やドロップアウトの人間像もよく描けていて、感情移入を誘うが、大物や上昇志向が強烈な人物は、あんまりリアリティを持たせて描くことが出来てない感じ。作家自身がそういう人物をあまり好きではないんだろう。
ややこしくなり過ぎている感のあるプロットと、その辺のステロタイプな人間像の印象が重なって、事件が解決に向う終盤にかけては、かなりぎこちなく不自然に見える。以前読んだ中にも、こんな風な印象を持ったものがあった気がする。
あとはダン・フォーチューンが、隻腕という、大胆な設定の割に(むしろ、だからこそ、なのかも知れないが)穏やかでクセのない人物であることが、印象を弱めているのかも知れない。必要以上にギラギラしていない穏やかさは、長所にもなり得ると思うのだけど、うまく生かせていないように感じる。もっとも、このシリーズ自体は10冊以上も続いたもので、充分成功したと言えるシリーズだから、どっちかと言えば、単にこちらの趣味に合わないだけ、と言った方がいいんだろう。
(2008.1.24読了)

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PSM 名古屋対岐阜

2008.2.24(日) 13時30分 長良川競技場 晴
観客 10427人 主審 村上伸次 副審 間島宗一、小椋剛

 名古屋グランパスエイト 1(1-0)0 FC岐阜 
              (0-0)

 得点 20分 名古屋・ヨンセン(PK)

 名古屋 西村(GK)、青山、バヤリッツァ、吉田、阿部
    片山(76分巻)、小川、山口、深井(58分福島)、
    玉田(66分杉本)、ヨンセン
 岐阜 日野(GK)、吉村(63分山田)、川島、小峯、奈須、
    北村、小島(66分菅)、嶋田(71分森山)、高木(68分梅田)、
    片山(63分相川)、片桐

 警告 名古屋 小川、山口、吉田、巻
    岐阜 なし

見に行ってないけど、記録だけ書いとく。リハビリの意も込めて…(^^;。今年もシーズンが始まるか。

この試合、主審はやっぱり村上さんだろうなあ。梅田も岐阜に戻っていたのね。

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マイクロソフト杯決勝三洋対サントリー

2008.2.24 14時 秩父宮 晴

 三洋電機ワイルドナイツ 10-14 サントリーサンゴリアス

朝から吹き荒れていた強い北風が大きく影響した試合。電車が乱れまくってて、自分自身、秩父宮にたどり着けるかどうか危ぶんだくらい。無事に着けたけど。

前半は風上の三洋が一方的に攻めた。トニー・ブラウンのPGで早々に先制。17分にマイボールラインアウトをミスって、サントリーに拾われ、そのままトライを許したが。23分に自陣からよく繋いで、最後はNO8ホラニが中央突破でトライを決めて再逆転。10対7で折返し。
後半は風上のサントリーががんがん攻める。三洋は後半に入ってペースダウンした感じがあって、ラインアウトの失敗やノックオンが増えた。それでもサントリーにモールで押し込まれながらも、踏みとどまり続けたが、20分にサントリーの猛攻をゴール手前で凌いで、蹴り出したラインアウトから、小野澤にうまく抜け出されてトライを許し、10対14の再々逆転。その後、展開から何度かゴールに迫ったが、詰め切れずに試合終了。サントリーが優勝。

まあ、順当な結果という感じ。三洋のディフェンスの粘りは大したもんだったけど、瞬間的に穴があくことがあり、そこをうまくサントリーに突かれたな。逆転されたトライは、猛攻を何とか凌いだ直後で、気を緩めた瞬間だったような気がする。追い風の前半のうちに、もう少し点を積んでおければ、というところかな。
サントリーは、モールで優位な分、この形に持ち込めば勝てる、という精神的な余裕があったなと。直接押し込んで得点することは、三洋に粘られて出来なかったけども、その余裕が試合運びの巧さを引き出してもいて、結局、それが効いたんだろうと思う。

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マイクロソフト杯準決勝

出かけていて、秩父宮も行けなかったので、JSPORTSの中継を録画しておいて見た。

2008.2.17 14時 秩父宮

 三洋電機ワイルドナイツ 25-21 東芝ブレイブルーパス

こっちを先に見た。三洋がPGで手堅く先制した後、東芝が攻勢になり、三洋に粘り強く守られながらもなんとか崩して逆転。後半に入ると三洋が再逆転。それを東芝がもう一度逆転して突き放し、一時は13-21にしたが、残り5分で三洋が18-21まで追いすがり、ホーンが鳴った直後に左隅にトライを決めて逆転勝ち。
リードして守勢に廻ったチームが、守り切れずにひっくり返されることを繰返し、ノーサイドになった時に、たまたま三洋が勝ってた試合てとこかなあ。それだけ双方の戦力が拮抗してたってことだろう。ただ、三洋の手堅いディフェンスとサイドからの攻撃の速さ(東芝はそれについてけなかった感じ。NEC戦を見た時も三洋のサイド攻撃の速さは感じた)はかなりの強みだろうな、という気がした。前半悪くて、東芝に押される原因になっていたラインアウトを、後半は修正して、きっちりまとめて来る堅実さもあったし、リーグ戦無敗だっただけのことはある。
東芝は、悪い出来ではなかったにしても、結局、去年までの強さは戻らなかったてとこかなあ。攻め方のバリエーションに欠けるとこがあって、詰まるとゴリ押しになったが、それをやっても昨年までのようには、うまく行かなかったというところだったのかも知れない。

2008.2.17 14時 花園

 サントリーサンゴリアス 33-10 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

サントリーがあっさり先制したけど、トヨタが巻き返してDGとトライでひっくり返し、サントリーにシンビンで退場者が出たこともあって、その後も攻め続けたが、もう一息でサントリーを崩し切れず、結局ミスが出て追加点を奪えずじまい。サントリーは退場者が戻った所で逆襲に出て、一発目であっさりトライを取って再逆転。前半、もうひとつトライを挙げて、21-10で折り返し。先週の試合のこともあるんで、これはサントリーが勝ったなと思って、その後は、晩飯の片付けしたりしながら、適当に見てたけど、やっぱりそうだった。サントリーは、当り負けしない強さをベースに、自在に仕掛けて来るあたりが、いかにも試合巧者という印象だった。押されている時間帯も、どこか余裕を残しているように見え、必死で攻めるトヨタをうまく受け流してたという感じ。そして、トヨタが力つきた所で、一気に反攻して、カタを付けてしまった。それとやっぱり、最初からライアン・ニコラスが出てたのが、でかかったんじゃないかな。
トヨタも面白い試合運びをしてたんだけど、相手が一枚上手だった。

決勝はサントリーの方が強そうに見えるけど、三洋の強さも、いまひとつ測り難くて、結局よく分からない。

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トップチャレンジ第3節横河対近鉄

2008.2.10 14時 秩父宮 晴時々曇

 横河電機 12-23 近鉄ライナーズ

こちらは既にトップリーグ昇格が決まったチーム同士の対戦。日本選手権への出場権はかかっているものの(勝った方が出場)、それは多分、そんなにプレッシャーではなくて、のびのび試合が出来てたんじゃないかという気がした。
ピッチは第1試合で踏みならされ、陽射しも結構あったので、雪はだいぶ消えて、かなりまともな状態になっていた。

序盤、横河が押し気味には見えたけど、決め手がなく、近鉄がカウンターから先制トライ。PGで加点し、39分にはラインアウトからのモールで、東芝から移籍してからは初めて見るバツベイさんがトライ。勢いも近鉄に行った状態で、15対0で折返し。
後半は横河が立て直して、縦に速い攻めを繰り出したが、近鉄は凌ぎ、18分にはPGでさらに突放す。横河は24分に、ついに近鉄ディフェンスの中央をこじあけてWTB佐藤がトライ。さらに31分にはゴールライン前からの近鉄の蹴り出しをチャージして、インゴールでSO重光が押さえ込み、18対12と追いすがったが、直後に近鉄が速い展開から右中に田中が飛び込んで突放し、そのまま23対12で勝った。

近鉄はアラはあるけど、おおらかにボール回して走って、がっつり守って、楽しそうなラグビーしてた、という印象。ひとつひとつのプレーに華があるな、と。
横河は他には年末にNTTコミュニケーション戦を見ただけで、その時、サモが強烈な印象だった以外、あんまり覚えてない(^_^;)。今日はサモは後半からの出場だったが、そんなに調子は良くなさそうだった。横河はまとまってるチームだけど、もうちょい、何か売りが欲しい気がする。
来年のトップリーグで面白そうなのは、やっぱり近鉄の方かな。今日は、去年の入替戦でIBMと引分けて昇格に失敗した時、がっくりしていた応援団長のおっさんが楽しそうにしてるのが見れたのが良かった。横河も、JFLの横河を見に行く時にグランドの脇をよく通ってるから親近感はあるし、来季が両チームにとっていいシーズンならいいな、とは思うけど、いずれにしてもどっかのチームはババを引くわけだから、今のところ、特に応援してるチームはないとはいえ、いくらか肩入れしてるチームはあるわけだし、迂闊に肩入は出来ん(^_^;)。

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トップチャレンジ第3節セコム対ワールド

2008.2.10 12時 秩父宮 晴時々曇

 セコムラガッツ 3-10 ワールドファイティングブル

勝った方が日本IBMとのトップリーグ入替戦に進める大一番。
ピッチは昨晩の雪で真っ白。ライン上だけ除雪した状態。当然足許は滑るし、多分手許も。もっともハンドリングのミスは、案外、いつもに較べて多い感じはしなかった。日頃が多いって話もあるが(^_^;)。ただ、足許はかなりやりにくそうには見えた。ちなみに積雪で見た目は寒そうだけど、日差しはあるんで、昨日より全然あったかかった。

セコムの相変わらずまずい試合運びが目立った前半。セコムが開始早々、比較的楽そうなPGを失敗した後、ワールドがワイドに綺麗に展開してトライに繋げて先制。それでも以降はセコムが優勢に転じたが、ゴール寸前に攻め込みながら、ノットストレートやノックオンで逸機。PGで3点返すが7対3でワールドリードで折返し。
後半もセコムのまずさは変らず、押してはいても決定機を逃し続ける。ワールドは辛抱強く守ってたし、ラインアウトやモールは後半は前半よりも良くなってた。後半29 分にはPGで追加点を挙げ、終盤、焦ってどんどんボロボロになっていくセコムを、うまくいなして10対3で勝って入替戦に進出。セコムはとうとう来季の昇格の望みを断たれた。

去年年末からセコムの試合を見続けていたので、この試合はセコムびいきで見てたから、残念な結果だったけれど、あの試合運びじゃな、とは思った。地力はあるように見えるのに、試合の進め方がやたら下手くそで結果が出ない所が、リコーとかぶって見えてしょうがなかった。
しかしワールドも、こんな感じだと、IBMに勝つのはかなり難しいじゃないんだろうか。今日の出来には、悪いピッチコンディションの影響もあったんだろうけれども。

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トップリーグ第13節サントリー対トヨタ

2008.2.9 14時 秩父宮 曇時々雪

 サントリーサンゴリアス 31-31 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

一週間延期になったことで、今年のトップリーグのリーグ戦、正真正銘の最終戦になった試合。双方プレーオフ進出が決まっていて、リーグ戦の順位争い以上の意味はあんまりないカードだったけども、サントリーは去年の経験から、トヨタに対しては結構意地があったみたいだし、トヨタはトヨタで、勝てば順位を逆転出来るわけだから、双方それなりにモチベーションはあったみたいだ。

前半はサントリーが最悪の出来。特にハンドリングでミスが頻出し、自ゴール前でもそれをやるから、気合い充分で前へ出て来るトヨタにこぼしたボールを拾われてトライに持ち込まれる。サントリーが自滅した前半、24対0でトヨタがリード。
後半開始1分、いきなりサントリーのCTBハビリがセンターライン付近から突っ走ってトライ。ハビリの飛出し自体は前半からあって、前半のサントリーの唯一の見せ場みたいな感じだったんで、それだけでは多分、あんまり流れは変わらなかった。決定的に流れが変わったのは10分にそのハビリをライアン・ニコラスに代えた所から。気が抜けたような試合運びをしてたサントリーが、ここから一気に立ち直った感じ。15分、 19分とトライを連取し、24分にトヨタが左サイドで繋いで、FB久住が飛び込んで一旦突き放すけど、28分、34分とサントリーがまたトライを連取。とうとう追い付く。ハビリより後のサントリーのトライ4つのうち3つは、相手ゴール間近でのラインアウトからのモールで押し込んでの展開で、後半のトヨタはサントリーのモール攻撃に全然太刀打ち出来なかった。というか、前半のサントリーは、そもそもそういう形をほとんど作れなかったんだよな。
同点のまま40分のホーンが鳴ったが、そこからが長かった(^^;。勝てば順位が上がるし、追い付かれた試合展開から言っても、トヨタが自分から蹴り出すわけがないのは当然として、サントリーも勝利にこだわってるらしく、蹴り出さない(^^;。まあ、サントリーは長い距離のPGを狙った場面が2回あり、これが決まらないまでも、単純に外れて抜けていれば、試合は終ってたんだろうけど、途中出場して、コンバージョン2つを確実に決めていたニコラスは既に退いて、キッカーは(確か)栗原に戻っていて、2回ともゴールに届かずトヨタに拾われ、さらに続く。ホーンが鳴って10分くらいしたところで、とうとう、トヨタの岩本がタッチライン沿いぎりぎりでボールを受け、ゴールへ向って走り出そうとした所で、踏みとどまれなくてラインを踏んでしまってノーサイド、引分け。(ちなみに抜けてれば、ほぼ確実にトヨタの勝ち越しトライだった)
まあ、リーグ戦最終戦にふさわしい結末ではあったかな、と思う。

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トップリーグ第13節NEC対三洋電機

2008.2.9 12時 秩父宮 曇時々雪

 NECグリーンロケッツ 7-34 三洋電機ワイルドナイツ

雪で一週間延期になった試合。前週の積雪が残っていて、それは隅にちょびっとある程度だったが、小雪が時折舞って寒かった。

先週、東芝が勝ち点をフルに積んで勝ったので、プレーオフに進むには(非現実的というほどではないものの)大差で勝つしかなくなったNECが、立上がりから積極的に攻めるが、三洋に手堅く守られ、逆に守備意識が弱まっていたのかどうか、10分過ぎくらいに三洋のNO8コリニアシに、あれれ?という感じでトライを許す。終盤は猛攻で押し込んで、凌ぐ三洋にシンビン退場も出るくらいだったんだけど、ついに届かず前半は7対0。
それでも後半頭にFB松尾が三洋ディフェンスをすり抜けてトライを決め、7対7に追い付き、突放そうとした三洋のPGは失敗するし、流れはNECに来てたんだが、三洋ゴールを目の前にした決定的な場面でパスミスで逸機。これが分れ目になり、この後ペースを掴んだ三洋が攻め疲れたNEC相手にトライを積重ね、終わってみれば34対7で三洋が圧勝。全勝1位でのリーグ戦突破を決めた。

三洋はディフェンスの堅さが印象的だった。抜けて来ようとする相手に、正面から当って確実に止めるタックルは見事。これが強さのポイントなんだろうな。
NECもただ勝つだけじゃ意味がないという状況でなければ、もう少し戦いようもあったんだろうけど。後半の三洋の2つ目のトライが疑惑のトライだったり(直後に場内で流れたリプレイ映像ではボールはインゴールに届いていなかった(^_^;))、運もなかった感じだった。

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トップリーグ第13節(2/2,3)

昨日は秩父宮へ第13節(最終節)を見に行ったが、これは元々、先週の予定だったのが、降雪のために延期になったもの。その辺の理由もあって、先週は延期にならなかった他会場の試合を、日頃はあんまり見ないTV中継で見ていた。そっちの方の話を先に書いておく。

2/2
 ヤマハ発動機ジュビロ 21-39 東芝ブレイブルーパス

晩飯食って片付け終わった後、JSPORTS2のプログラムを見たら、ちょうどやってたんで、点けてみた。前半は終わってて、東芝が大差でリードしてたんで、まあ見ててもしょうがないかな、という気もしたけど、キックミスからヤマハにトライを決められてから、急にバタバタし始めた。今年の東芝は安定感がない。それでも、オトが力づくで中央突破してトライを決めたあたりで、流れを取り戻し、最終的には東芝が完勝。プレーオフ進出に向けては、かなり有利な状況になった。
終盤、引退を決めているヤマハの村田が出場。試合後は引退セレモニー。ヤマハ対東芝が引退試合なんて、出来過ぎだが、東芝府中時代は、けっこうよく見たプレーヤーということもあり、本当にお疲れさま、という感じだった。
ヤマハスタジアムでのトップリーグの試合って、初めて見たけど、やっぱり顔色の悪い鳥が出て来ていた(^^;。村田の引退セレモニーに中山が出て来たのは、ちょっと驚いた。二人は同い年だそうで。中山はカズが引退する前には引退しなさそうだけど。(カズは一生引退しなさそうだけど)

2/3
 クボタスピアーズ 27-20 九州電力キューデンヴォルテクス

花園第1試合。
昼飯を作ったり、食ったり、片付けしながらだったので、かなり適当に見ていた。
途中までは完全に九州電力が主導権を握っていて、クボタがひっくり返すのはとても無理に思えたけど、九州電力が徐々にペースダウン(疲労? 頭から飛ばしてたからな)したのと、クボタのマクイナリ投入が相乗効果を起こして、後半途中からクボタが反撃に出て一気に逆転。8位を確定させた。
クボタは一時、降格戦線に足を突っ込んだが、終ってみれば今年も中位でまとめたわけだ。ほんとはもうちょい上位を窺いたいんだろうけど、7位以上との差はやっぱり大きいのかな。九州電力は第2試合の日本IBM の結果次第で入替戦、という可能性を残すことに。ただ、前週の秩父宮でも思ったが、九州電力って結構いいチームだと思った。外国人が強力、というのは別にして、ベースがしっかりしていて手堅い、という印象。

 神戸製鋼コベルコスティーラーズ 28-26 日本IBMビッグブルー

花園第2試合。
昼飯は終ったが、また別のことをやりながら、途中まではかなり注意力散漫で見ていた。
順当に行けば神戸製鋼の勝ちで、IBMが入替戦廻りだろうなと思ってたが、今季、目の前で見る機会のなかった神戸製鋼は、案外迫力が無かった。優勢に試合は進めるものの、勝負所でミスが出て突き放せず、IBMに食い下がられ続けた。もっともIBMも、ここで取れればというところで、ミスで逸機してつかまえ切れない。中継でもさんざん言われてたけど、フィリピーネが重そうだった。ああいうタイプの選手は諸刃の剣なんだろうな。双方、もどかしい感じで試合が進む。
残り20分くらいで同点だったが、神戸製鋼が押し込んで、トライ&ゴールで7点差に突き放した。その後IBMが猛攻。一度は、ゴールラインの内側までモールで入ったが、グランディング出来なくて無得点。これで終ったか、と思ったが、残り3分くらいの所で、神戸製鋼がシンビンで一人足りない状況下で、とうとう押し込んで2点差。でも、コンバージョンは右外のかなり角度が厳しいコースで、プレッシャーもかかったか、キックミスに終った。決まってれば同点引分けで、IBMは九州電力をかわしていたのかも知れないけど、結局2点負けたまま試合終了。11位で入替戦へ。

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