感想「ジーヴスと朝のよろこび」
「ジーヴスと朝のよろこび」 P・G・ウッドハウス 国書刊行会
久々に読んだ気がするウッドハウスのジーヴスもの。
パターン化してることは分って来てるんで、これくらい間合を置いた方が面白く読めるかな、という感じ。もちろん、コメディって、ネタそのもの以上に持って行き方だから、パターンが分っていても充分面白いってのは有りだし、実際、ウッドハウスは続けて読んでも面白いけど、面白さの程度は、少し間を空けてフレッシュさを取り戻した方が、やっぱり違うかなと。
ただ、本書に関しては、パターンを踏むと見せて、ちょっとずらして来るような所があり、その辺はウッドハウスもマンネリを考えて、意識的にやっているのかも知れない。
いつも以上に引用やもじりが多かったように感じたが、あとがきによると、訳者がアンチョコを手に入れたかららしい。今までよりも註がかなり増えている。あとがきには、他にも、本書を書いた時のウッドハウスがドイツで抑留状態にあった(しかもその間に、ドイツに対英宣伝放送に利用されたことで、イギリス国内での評判を失墜させられた)というエピソードが語られて、かなり興味深い。そういう状況下でもこういうものが書ける、この作家のしたたかさというのを感じる。
(2008.2.22読了)
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