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感想「ブルー・シティ」

「ブルー・シティ」 マイクル・コリンズ ハヤカワポケミス
ダン・フォーチューンもの。古本屋で見掛けて、安かったので、久々に。

このシリーズは過去に何度か読んでるが、毎回、悪くはないけど続けて読もうという気にもならなくて、確か10冊くらい出てるうち、多分半分程度しか読んでない。
今回も、真ん中辺までは凄く良くて、何で続けて読まなかったかな、と思ったくらいだったが、読み終わってみると、まあ、仕方ないか、という気分になった。
風景や情景の描写に長けていて、場面が脳裏に浮び上がってくるようだし、社会の底辺に居る人間やドロップアウトの人間像もよく描けていて、感情移入を誘うが、大物や上昇志向が強烈な人物は、あんまりリアリティを持たせて描くことが出来てない感じ。作家自身がそういう人物をあまり好きではないんだろう。
ややこしくなり過ぎている感のあるプロットと、その辺のステロタイプな人間像の印象が重なって、事件が解決に向う終盤にかけては、かなりぎこちなく不自然に見える。以前読んだ中にも、こんな風な印象を持ったものがあった気がする。
あとはダン・フォーチューンが、隻腕という、大胆な設定の割に(むしろ、だからこそ、なのかも知れないが)穏やかでクセのない人物であることが、印象を弱めているのかも知れない。必要以上にギラギラしていない穏やかさは、長所にもなり得ると思うのだけど、うまく生かせていないように感じる。もっとも、このシリーズ自体は10冊以上も続いたもので、充分成功したと言えるシリーズだから、どっちかと言えば、単にこちらの趣味に合わないだけ、と言った方がいいんだろう。
(2008.1.24読了)

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