« J1リーグ第29節横浜対名古屋 | トップページ | J1リーグ第30節名古屋対磐田 »

感想「傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを」

「傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを」 矢作俊彦 講談社

元になってるテレビドラマを全く見てないから、どうかなと思ったが、大きな問題はなかった。伝説的なドラマだから、見ていないとはいっても断片的な知識は持っているし、小説の背景としては、それで充分だった。見ていれば、ここは面白がれるのかなという細部は、随所にあったものの、それはまあ、しょうがない。
小説の舞台が割と土地勘のある地域が中心になっていたので、そういう観点からは、むしろ普通以上に面白く読めたような気もする。そもそもドラマの舞台は代々木のあのあたりだったのか? エンジェルビルってのは、代々木駅の近くに現存するあのビルがモデル?
小説としても、設定があらかじめ存在している効果は考えないわけにはいかないが、かなり良く出来てる。コミカルで途方もない筋立てのサスペンスながら、リアリティはギリギリ確保されていると思うし、登場人物の人物像もしっかりしてる。借り物の設定を生かし切っている感じ。職人作家ぶりを感じた。
一方で、主人公は70年代から時間が止まってたような人間として描かれ、ギャップを感じつつ、「現代」に生きている人々と次第に繋がっていこうとする過程は、矢作の他の小説に通じるものがある。自分のオリジナリティもきっちり表現している。やっぱり達者な作家。
石原慎太郎を露骨にコケにしている所は結構凄い。本人が読んだら怒るだろうな。笑って受け流せるような大人物じゃなさそうだし。それとも図星を突かれているので、怒るに怒れないかな。

|

« J1リーグ第29節横浜対名古屋 | トップページ | J1リーグ第30節名古屋対磐田 »

「小説」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3787/43052868

この記事へのトラックバック一覧です: 感想「傷だらけの天使 魔都に天使のハンマーを」:

« J1リーグ第29節横浜対名古屋 | トップページ | J1リーグ第30節名古屋対磐田 »