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感想「タナーと謎のナチ老人」

「タナーと謎のナチ老人」 ローレンス・ブロック 創元推理文庫

タナーもの2作目。
1作目に比べると、すっきりしていて読みやすかったような気がする。1作目は共産圏に忘れられた財宝を盗みに行くという話で、邦題は「快盗タナーは眠らない」、原題も「The Thief…」で、気楽な泥棒物(バーニイもの、というよりは、ルパン三世かね)を思わせるところがあったが、一方で、当時の冷戦下の国際情勢を反映した殺伐とした雰囲気の下、かなり陰惨な場面もあり、どういうスタンスで受け止めたらいいのか、読んでいて戸惑いを感じる小説だった。
本書は、はっきりスパイものという位置付けに変っていて、基調は荒唐無稽でコミカルであっても、非情な場面があるのは当然と受け止められる小説になっているように感じた。素直に読める。
ただ、すっきりした分、プロットの粗さや御都合主義的な所が、見えやすくなってるような気もする。多分に書き飛ばした気配が感じられる小説。軽い読み物として、それはそれで悪くはないけど。初期の作品だし、後年の重厚さとかは、あんまり期待をしてはいけないシリーズなんだろうと思う。コミカルと非情が同居した作風は、後年の作品も同じで、そういう一貫性は感じられる。

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