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感想「血涙」

「血涙」 北方謙三 PHP文庫
副題は「新楊家将」で「楊家将」の続篇。前作の結末で生き残った楊家の人々のその後の戦いを語るもの。
「楊家将」の時、楊家の兄弟が多過ぎて、今一つ描き分けが出来ていないという印象を持ったけども、今作は(こういう書き方をするのも何だけど)人数が減った分、その辺は整理された感じで、一人ひとりの役回りがはっきりして、各人の気持ちや生き方がよりくっきりと描き分けられていると思う。
話としては、真ん中付近にある山場までが、緊張感があって引き込まれる感じだった。その後は、史実との辻褄合わせも含めて、楊家が表舞台から消えていく顛末が語られ、物悲しさとか、切なさとか、そういう雰囲気が強くなり、話としてばらけた感じもあって、ちょっと辛い気がした。
あと、北方のこの種の作品は、戦そのものだけでなく、平時のことや、何のための戦なのかという部分に踏み込んで書かれることが、近年、増えているように思ってるが、これもそういう部分への言及が多い。これが作品の世界に厚みを与えているように思える。背景をきっちり固めて話を作ろうとすれば、必然的にそうなるんだろうが。

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