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感想「迷惑なんだけど?」

「迷惑なんだけど?」 カール・ハイアセン 文春文庫
正義感が強すぎる女性が、無作法な勧誘電話に激怒して、電話を掛けて来たセールスマンを突き止め、性根を叩き直す無茶な計画を立てるが、彼女を含め、奇人・変人ばかりが計画の周辺に集まって来て、大混乱になる話。そこにセミノールと白人の混血で、自身のセミノールとしてのアイデンティティ確立に悩む青年を中心にした話が絡む。

「悪い奴」がいて、ちょっと変だが「いい奴」が、最終的にはそいつらをやっつけるというのが、ハイアセンの小説の基本的な構図だけど、本書に関しては、最初の方はどっちかというと「いい奴」の側の奇矯さが突出していて、誰が「悪」くて誰が「いい」のか、かなり曖昧になっている。このヒロインのようなキャラは、今までの小説だったら、スキンクを筆頭に、やり過ぎだけど、それもやむ無し、みたいな描かれ方だったと思うんだが、スタンスをちょっと変えてきたのかなという印象を持った。
その代わりの肯定的なキャラとして登場しているのがヒロインの息子のフライだと思う。こういう少年キャラの使い方は、少年小説を書いた影響を感じさせる。
多分、その辺の違和感みたいなものがあったせいで、読んでいて出だしは少しもたついたが、フロリダの無人島に奇人変人が吸い寄せられるように集まって来て、ドタバタが始まると、そこから後は一気に面白くなった。個性的な人物を描くのが相変わらずうまいし、人物の出し入れがよく整理されていて、読みやすい。小説のまとまりという意味では、ハイアセン小説の中で、結構上位の部類じゃないだろうか。

今回の悪役(パイジャック)は、久々にパワフルだったという気がした。あと、まともなようでいて、実はかなりまともじゃないジリアンのキャラが好きだな。

登場人物が「殺意のシーズン」とちょっとかぶり、スキップ・ワイリーの思い出が語られる場面もある。ただし、続篇というのとは違って、基本的には別の話。

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