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感想「大聖堂は大騒ぎ」

「大聖堂は大騒ぎ」 エドマンド・クリスピン 国書刊行会
ジャーヴァス・フェンもの。
田舎町で、その町の名物の大聖堂に絡んで殺人が起き、フェンが乗り出す話。

このところ読んだ、国書刊行会から出たクリスピンの小説3冊の中では、一番スラップスティックな味わいが濃い。刊行時期が一番古いからかも知れない。そういう作風の変遷をしているそうなので。謎解きやサスペンス以上に、ドタバタしたコメディとしての面白さが目立っている感じがする。それはそれで好み。
コメディとしての印象が強いとはいえ、謎解きの部分での、石盤が倒れた殺人の仕掛けは、なるほどと思う、面白いアイディアだった。その上で、この仕掛けの理由付けの部分も巧いと思ったが、ちょっと「愛は血を流して横たわる」を思い出すものではあったかなと(こちらの方が先だが)。それにしても、クリスピンはこういうテクニカルなタイプの仕掛けが好きだな。

第二次世界大戦下が時代背景になっており、戦時色がところどころに見えている。基本的にはのどかな小説世界ではあるけれども、戦争がもたらす集団的な狂気への反感のようなものを感じた。もうひとつの背景として、その土地でかつて行われていた魔女狩りもあるが、これもある意味、群集心理による狂気だし、これらは意識的に並べて置かれたものなのかも知れないとも思った。

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