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感想「忙しい死体」

「忙しい死体」 ドナルド・E・ウェストレイク 論創社
原著刊行1966年の初期作。
成行きでギャングのボスの腹心に上り詰めた男が、棺桶の中から消えた男の死体を探し回る羽目に陥る話。

ウェストレイクが得意なタイプのスラップスティックな犯罪小説。主人公に次々に災難がおそいかかる。中期(80年代くらいか)以降のような間延びしたところがなく、コンパクトにまとまっていて、いい感じ。
中心になる死体の謎については、かなり見え透いた伏線と思って、話の落ち着き先は見当が付いた気で読んでいたら、だいたい方向は合ってたが、考えていたよりもひねりが入っていて、さすがにそこまで単純じゃなかったな、という感じ。ウェストレイクの方が一枚上手だった。やっぱり話の作り方が達者な作家だと思う。
都会がよく描けていて(本当は、ニューヨークが、と言いたいとこだが、ニューヨークの実物を知らんからね)、洒落た雰囲気もいい。

ウェストレイクの但し書きの多い文章には、この訳者もちょっと手こずってる感じで、ところどころ引っかかった。いつも木村二郎が訳してるのを読んでいて(今も「泥棒が1ダース」を読みかけているが)、どうもぎこちないと思っているが、木村二郎個人によるものではないということなんだろうな。実際、ウェストレイクは原書を一冊持っているが、あまりにもややこしいんで、数ページで投げ出して、その後、読む気も起きない。後期になるほど、その傾向が顕著になって、それが冗長さをもたらしているような印象も持っているけど、どうなのかな。
(ウェストレイクは邦訳順がめちゃくちゃなので、どの本がどの時期なのか、いまひとつちゃんと把握出来ていない)

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