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感想「パプア・ニューギニア小説集」

「パプア・ニューギニア小説集」 マイク・グレイカス(編) 三重大学出版会
物珍しさで読んでみた。パプア・ニューギニアで書かれた中篇小説3篇をまとめたもの。書いているのは職業作家ではなくアマチュアらしい。 1976年の刊行で、その時点で、パプア・ニューギニアでは小説というのがようやく広まって来たという程度の状態だったようだ。ちなみに英語で書かれたものとのこと。なお、日本での刊行は2008年なので、つい最近。三重大学出版会というのも、初めて見る出版元だったな。
収録作はいずれも、パプア・ニューギニアでの昔ながらの生活に、ヨーロッパ系の白人文化が入り込んできたことによる反応を描いたもので、おそらく 1950年代、60年代が時代背景となっているらしく、パプア・ニューギニアにそういう状況が訪れたのは、そんなに近年だったか、という感じ。まあ、太平洋戦争当時のニューギニアの状況を見聞きする限り(そんなによく見聞きしているわけじゃないが)、その時点で、確かにまだそういう時代は来ていない雰囲気だから、そんなものなんだろう。
小説のテーマはそれほど珍しいものではないし、ややつたない訳文の影響もあってか、小説そのものはだいぶ素人くさく見えるが、描かれているパプア・ニューギニアの風俗や文化は興味深かった。時代が新しいせいか、文化の衝突は、この時点ではパプア・ニューギニア側にそれほど破壊的なダメージは与えていないようにも見えるけれども、これ以降、じわじわと効いているということもあるかも知れないな。
(2010.2.10)

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