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感想「それからの海舟」

「それからの海舟」 半藤一利 ちくま文庫
近頃、半藤一利が面白い、みたいなことを書いた記事をしばらく前に読んだのが頭にあったこともあり、古本屋で目に付いたので読んでみた。もっとも、この本は元々2003年に刊行されたものらしい(文庫版は2008年刊)。
勝海舟が江戸城無血開城の後、明治時代をどう生きたかというのを、向島で生まれて、長岡に住んだこともあり、勝海舟(本所生まれだそうだ)が好きで、薩長が大嫌いな著者が書いたもの。当然、ひいきのひきたおしみたいな所もあるわけだが、海舟への愛情が伝わって来て、それも愛嬌だなと思える。まあ、そもそも自分自身、長岡や会津に縁のある土地に生まれ育ったので、基本的に著者に通じる好き嫌いがあるし。
もっとも、フィクションじゃないし、明治以降の日本についていろいろ著書のある人なので、別にでたらめなことを書いているわけではないはず。幕末から明治にかけて、そんなに詳しく勉強したこともないから、その時代の出来事や人々の動きについて、いろいろ教えられた。大きな転換期だったわけだが、名前が残っている当時の大物にしても、一人一人が、それほど特別な行動をしたわけじゃなかったんだな、という気はしたな。人間臭く「偉人」たちを描いているという感じ。面白く読めた。
海舟というと、坂口安吾の捕物帳のイメージが一番強烈だが(本書でも触れている箇所がある)、本書での海舟は、あの本のイメージと重なり合う。身近にいたらどう思うかは知らないが、こうやって読んでる分には、愉しい因業ジジイだ(^^;。

当時の状況が現代(といっても、この本が最初に出た当時なので、まだ小泉が偉そうにしてた2003年頃が背景)に通じるものがあり、それが現代への警告になっているということを述べている部分は、確かにという感じだ。世の中の風向きは当時からまた変わっているけど、民主党政権に関するいろんなことを見ていると(政権そのものもそうだが、政権に対する周囲の風当たりも含め)、警告の必要性はあんまり変わっていないような気がする。

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