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感想「ストライク・ゾーン」

「ストライク・ゾーン」 ジム・バウトン+エリオット・アジノフ 文藝春秋
メジャーリーグのリーグ戦最終戦カブス対フィリーズ、勝った方がプレーオフ進出するという状況で、その試合でたまたま先発することになった、メジャーではほとんど投げたことのない32歳のカブスのピッチャーと、この試合を引退試合とするアンパイアが主人公の小説。そのアンパイアは、朝鮮戦争当時の命の恩人に泣きつかれて、この試合でフィリーズを勝たせる八百長をしようとしている。
試合前夜から始まって、試合の状況が描かれるのと並行して、2人の屈折したこれまでの人生が語られていく。まあ、それはそれで、よく書けていて面白くはあるが、この小説の最大の売りは、試合そのものだろう。細部まで丁寧に描かれていて、リアリティもあるし、光景が頭に浮かんでくるようだった。クライマックスの部分なんか、本当に迫真的。試合の部分だけで、この小説は読む値打ちがあったなと思う。本物の野球の試合が見たくなったよ。

ちなみに、訳者(村上博基)のあとがきでのプロ野球批判は、ちょっと見当外れだと思う。東京ドームの巨人対阪神をレフトスタンドで1試合見ただけで、こんなことを書かれてもな、という感じ。場所もカードも特殊な部類だし、本物には本物の良さがあるって。

アンパイアの方の、審判としての人生が描かれるくだりは、アメリカの審判の生活がどういうものかというのが分かって興味深い。もちろん小説なので、誇張もあるだろうけど。結局、メジャーに上がらないと、アメリカの審判も、大していい環境でやれているわけではないのかな。先日、「プロ野球誤審の真相」を読んだ流れでの感想。昨年、アメリカでメジャーを目指してやってる元NPB審判の話をいくつかの場所で見たが、それを見ても、確かにそんな印象はあった。

選手名は、かなり実名を使っているようだけど、どこまでがそうなのかな。

著者は2人の共著になっているが、表に出ているのはバウトンで、メジャーリーグ経験もある、元野球選手のライターらしい。アジノフは他にも野球関係の小説やノンフィクションの著書があったはず(少なくとも短篇小説を読んだ記憶がある)で、多分、協力者的に関わったんだろう。

原著は94年、訳書は97年の刊行。

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トップリーグプレーオフ決勝サントリー対三洋電機

2011.1.30 14時 秩父宮 

 サントリーサンゴリアス 23-28 三洋電機ワイルドナイツ

トップリーグプレーオフ決勝。時折小雪の舞う厳寒の秩父宮。

前半は双方手堅くPGの狙い合い。案外入らなくて、30分までにサントリーはライアン・ニコラスが3本中2本、三洋は田邊が4本中2本の成功で6対6。
勢いは三洋の方があった気がするけど、サントリーが先手先手で、33分にはよく繋いで最後は長友がトライ。11対6の折返し。
後半に入ると三洋が攻勢。7分に劉のトライで逆転、10分に山田のトライで突き放す。いまいち安定しなかった田邊のプレースキックも決まり始め、 20分に11対21にした直後、敵陣ゴールライン前でモールを形成。勝負所と見て、ほぼ全員参加で一気に押し込み(ここは圧巻だった)、11対28まで差を広げた。
以降は手堅く逃げ切りに入った三洋を、サントリーはなかなか捕まえられなかった。33分にようやくグレーガンが相手ペナルティから自力で持ち込んだが、厳しい角度のコンバージョンが決まらず5点止まり。最後の最後に長友のトライが決まり、23対28としたが、そこで時間切れ。三洋が51年目で、社会人大会での初めての単独優勝を決めた。

サントリーは途中からペースが落ちて、そこでターンオーバーされ過ぎた感じ。まあ、それだけ接点で三洋が強くて巧かったということだと思うけどね。三洋は前半、サントリーに先行されていても余裕を持っていたように感じられたし、それで後半早々に逆転したから、いい試合運びだった。
多分来年は、少なくともチーム名が三洋でなくなる三洋が、最後の年に初優勝したということで、いいストーリーになったんじゃないかな。
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感想「消えた玩具屋」

「消えた玩具屋」 エドマンド・クリスピン ハヤカワミステリ文庫
再読だが、前回いつ読んだのか、全然覚えていない。いまひとつぱっとしない印象を受けたこと以外、内容も覚えていない。

ジャーヴァス・フェンの友人の詩人が、オックスフォードで深夜に玩具店に紛れ込み、そこで女性の死体を発見するが、翌朝になってみると、そこには玩具店はなく、死体も見つからないという話。かなり魅力的な導入部ではあるけれど、その解明は結構凡庸だし、そもそもそんなことが物理的にそんな短時間で出来るのか?、という疑問も感じないではない。さらにもう一段階、不可能な状況の殺人の犯人を突き止める、という局面もあるのだけれど、こちらも似たような腰砕けな感じは否めない。ジュリアン・シモンズが本書をクリスピンのベストに上げているそうだが、少なくとも事件の謎とその解明という観点からは、その評価はないだろうと思う。
フェンを始めとするキャラクターは生き生きしているし(特にホスキンズ君が面白いな)、スラップスティックな展開や、イギリスの教養人らしく趣味に走った細部とか、面白さを感じたポイントはたくさんあるんだが、小説のまとまりという部分で、どうかなという感じ。
最後の大掛かりな犯人追跡劇が華々し過ぎて(ここもスラップスティック調)、そこまでの小説の印象を弱めている気もする。

詩人が深夜のオックスフォードにやって来る場面に始まり、作品中で、フェンや仲間たちが、オックスフォード中を駆け巡る。この小説のもうひとつテーマは、オックスフォードの街と、そこに暮らす人々を描くことにあるんじゃないのかな、という気がしたんだが、これはまあ、クリスピンの、オックスフォードを舞台にした他の小説と、きっちり読み比べた上でないと、断言出来ることではないか。

結局、今回も、今ひとつぱっとしないという印象になってしまったと思う。前回もそうだったのかもしれない。

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トップリーグプレーオフ準決勝トヨタ対三洋電機

2011.1.23 14時 秩父宮 

 トヨタ自動車ヴェルブリッツ 10-32 三洋電機ワイルドナイツ

この日の秩父宮第二試合。

序盤は互角だったと思う。ただ、2週間前の試合と比べたら、三洋が大幅に良くなっていて、次第に三洋優位な展開になった。トヨタは2週間前に見せていたような華やかな展開を全然作れなかったが、それでもスコアの面では、充分渡り合ってはいた。
10分に三洋はFB田邊がかなり長いPGを決めて、手堅く3点先制。試合が大きく動いたのは17分で、トヨタのCTBイエーツが危険なタックルでシンビン。三洋が、そのPKから一気に攻め込んで、FL劉永男がトライを決めて突き放す。けれどもイエーツのシンビンが明ける直前、三洋の乱れたパスをトヨタのSHアイイが蹴り出し、そのままボールを拾って突っ走ってトライを決め、7対8の1点差。前半終了直前、三洋はPGで加点して、7対11で折り返したが、この時点では試合がどう転ぶか、全然分からなかった。

後半半ばまではそういう膠着状態が続いたんだが、それが崩れたのが17分、中央付近での混戦でこぼれたボールが三洋のWTB山田に渡り、一気にインゴールに持ち込んで三洋が7対18とリードを広げる。20分にはトヨタがチャンスを作ったが、やや距離を残した地点でアイイがPGを選択。決めて10 対18にしたけれども、8点差ではトライとゴールでも追いつかない。どういう意図だったんだろう。弱気の選択と見えないこともなかったわけで、後で考えると、ここが何となくポイントになってしまった気がする。以降、トヨタは好機を作っても、決め切れないことが続き、試合は完全に三洋ペース。28分にトヨタゴール前の密集からヒーナンが抜け出してのトライで、スコアをかなり決定的な10対25とすると、36分には途中出場のアイブスが駄目押しのトライ。最終スコア 10対32で、三洋の大勝。

やっぱり、ベストメンバーが揃えば三洋は強いというのを実感。特にトニー・ブラウンは、出ているだけでなく、相当調子が良さそうで、効きまくっていた。休養充分てところかな。リーグ戦最終節は、劉永男も先発を外れていて、これがまた、今日は効いていたし。やっぱり、これが両チームの力から見た、順当な結果だったということなんだろう。
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全国クラブラグビー大会決勝 北海道対タマリバ

2011.1.23 12時 秩父宮 

 北海道バーバリアンズ 22-24 タマリバクラブ

この日の秩父宮第一試合。 後半から観戦。前半は12対9で北海道リード。

北海道はスタメン6人が外国人で、体格では圧倒的。低いタックルなんて必要なくて、ディフェンスでまともにぶち当たっても、全然揺るがないし、特に6番(FLカフトル)なんか、そのまま捕まえてボールを奪っちゃってた(^^;)。ただ、やっぱりスピードには難有りで、後半立上がりにタマリバが速い攻めを見せると、後手に回って、タマリバが立続けに2トライで逆転。
でも、その後は、北海道が持ち味全開。ゴリゴリ押し込んでPGとトライで19分に再逆転して22対21。
このままいっちゃうかな、と思ったんだけど、試合運びにいまいち拙い所があって、そこにタマリバがつけ込む隙があった。攻め込んで、北海道の反則を誘い、PGで再逆転したのが37分。
それでも北海道はボールを持っている限りは負けない試合をしていたから、ホーンが鳴ろうが、とにかく押し続けていれば、そのうち何とかなったと思うんだけど(インゴール前で反則を誘ってPGもありえたし)、ロスタイムに入って2分半くらいの所で、何を思ったか、FBが裏へ蹴っちゃった。ボールはタマリバが先に追い付いて、蹴り出して試合終了。タマリバが優勝。

まあ、最後はタマリバがよく耐えたと思う。何年か前の決勝で、この対戦を見た時も、北海道は外国人がいっぱいいて、体格では勝ってたが、タマリバが勝っていた記憶がある。そういうもんなのかな。
でも、スピードとスキルのチームと、体格のチームの対戦は、対照的で面白かった。接戦だったし。やっぱり、いろんなタイプのチームを見れた方が楽しいと思う。
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トップリーグプレーオフ準決勝東芝対サントリー

2011.1.22 14時 秩父宮 

 東芝ブレイブルーパス 12-17 サントリーサンゴリアス

今日は日当たりが良くて、2週間前よりも全然あったかかった。

サントリーの出足が速くて、次々選手がわき出して来るような感じ。目の前で見た上位対決で、ここまでいい感じのサントリーは、随分久しぶりな気がした。開始1分でトゥシピシが先制トライ。その後も優勢なんだけど、ライアン・ニコラスのキックが絶不調で、PGがさっぱり入らない。29分にラインアウトから繋いで、HO青木がトライで追加点を上げたけど、このコンバージョンも外して、前半12対0止まり。
東芝は出端を挫かれた後、なかなかペースを掴めなくて、好機を作っても反則で逃す連続だったけど、後半6分にさんざん押し込んだ末にベイツがギリギリでトライ。でも、すぐ後にマイボールスクラムからの混戦でサントリーにボールを拾われ、PR畠山のトライに持ち込まれて17対7。
それ以降は、東芝の方が攻めてる時間が長かったと思うし、27分にはインゴール手前のラインアウトから雪崩れ込んで17対12にして、あと1トライにこぎ着けたが、サントリーのディフェンスが粘ったし、今日の東芝は、プレーに閃きが感じられなくて、力づく以外で点を取れそうな雰囲気があんまりなかった。サントリーが逃げ切りに成功して決勝進出。

一応接戦ではあったのかな。でも、ライアン・ニコラスのプレースキックが、もっと安定していれば、サントリーの楽勝だったような気はしないでもない。
2週間前のサントリーは、やっぱり死んだふりだったのかな(^^;)
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感想「不死蝶 岸田森」

「不死蝶 岸田森」 小幡貴一・小幡友貴(編) ワイズ出版
岸田森についての回想本。2000年に出た本で、写真、生前のインタビューや取材記事の再録、親しかった人々へのインタビュー、出演作品リスト等で構成されている。何年か前に、本屋で見つけて買って(2007年刊行の第3版)、時々読んでいたのを、ようやく読み終わった。

自分が70年代の特撮ヒーローものの影響下で人格形成しちまった人間なもんで、そこにつながりのある俳優やドラマには、今も思い入れがあるし、その中でも岸田森は特別な存在の一人だから、とても興味深く読めた本だった。

岸田森が亡くなったのは1982年で、それから18年も経過した時点で、なぜこういう本が出たのか、いきさつは全然知らないけれども、友人・知人へのインタビューについては、年月が経っているからこそ話せたこともあるんだろうなと思う(思い出が純化されている部分も当然あるだろうけれど)。それと、時間を置くことによって、岸田森の、その時代での立ち位置が、よりはっきり見えてきたという面もあるような気がする。
水谷豊のインタビューがとても濃い。今になって、遅まきながら「傷だらけの天使」をポツポツ見てるけど、やっぱりこのドラマが岸田森のキーワードのひとつなんだというのが、よくわかる(ちなみに、萩原健一のインタビューは、思い出すのが辛い、という短いコメントのみ)。最近の水谷豊を見てると、この人が歳取って、こんな風になるとは思わなかったな、という感じなんだけど、もしかして、岸田森が憑いてたりするんだろうか。

それにしても、収録されているインタビューで、2000年に初版が出た時は存命だったのが、2007年の3版の時点では亡くなっていて、その旨の注記が追記されている人物が多いこと。あの時代がどんどん遠くなっているな、という気がする。

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感想「プロ野球誤審の真相」

「プロ野球誤審の真相」 工藤健策 草思社
プロ野球での「誤審」の実例を数多く取り上げて、なぜそれが起きたのか、という点を考察した本。サブタイトルが「球界をダメにするおかしな構造」で、いくらか扇情的な匂いがするが、内容は至って冷静。豊富な実例を具体的に検証していて、説得力がある。2006年に出たもので、WBCのデビッドソン審判に始まり、プロ野球でも誤審騒動が相次いだ年だから、時流に乗った本だったんだろうけど、結構しっかりした本のように思える。ちなみにこの著者は「Jリーグ崩壊」も書いているらしい。これは、当時、書店で見掛けたけども、なんか胡散臭い、と思って読まなかった本だ。

プロ野球の「誤審」については、人間のやることだからミスもあるというのが、自分の基本スタンスで、監督の抗議は、たとえスワローズの抗議でも、ヤメロヤメロと思って見ているくらいだ。これに関しては、ノムさんもそうだが、古田が凄くウザかった覚えがある。審判の間で古田の評判が悪いと書かれていて、そうだろうなと思った。
元々そう思っていて、本書を読んで、さらにその気持ちが深まったんだけども、今のプロ野球の審判は気の毒過ぎ。ビデオのリプレイが横行して、些細なミスも叩かれる。この本を読んで分かったが、ミスでなくても審判のせいにされる(ビデオ映像も技術的に万能ではなく、常に正しいとは限らない)。そんなの分かる訳がない、という次元のものでも、叩かれる。しかも、誰も審判をバックアップしない。スケジュールは苛酷。その割りに大して給料がいいわけでもない。
そうはいっても、審判の側にも改めるべき点はあるというのも、これを読んで、分かったけれども、それでもやっぱり、誤審をあげつらう前に、もっと審判の権威や待遇を上げていくべきなんじゃないんだろうか。それは本書の主張でもあると思う。

いくつかの点では、必ずしもルールに厳密に沿わずに、それなりに合理性のある「暗黙の了解」の下で、試合が行われているというのは、初めて知った。というか、なんとなくそうなんだろうなと思っていたけど、やっぱり本当にそうなんだ。それは試合を円滑に安全に行うために必要なことだと分かるんだけれども、そこを理解しない(多分)通りすがりのクレーマーによって、いろいろなことがきしみ始めているという感じ。もっとも、こういう現象は、プロ野球に限らず、今の日本のあちこちで起きていることだな。時代の変化に伴う必然的な変動ではあるし、乗り切っていかないといけないことなんだろうけれども、厄介だ。

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感想「「無限」に魅入られた天才数学者たち」

「「無限」に魅入られた天才数学者たち」 アミール・D・アクゼル 早川書房
カントールを中心に、無限に関する数学理論の発展の過程をまとめたもので、これは正真正銘の一般読者向けの本。この著者の本は、フェルマーの定理が証明された時に出たやつを読んでいて、その時、いまひとつ食い足りなかった記憶があり(同じ時期に出た、サイモン・シンの同じテーマの本の方がいいと思った)、確か、そのせいで、この本には、刊行当時(2002年)、手が伸びなかったことを覚えている。
でも、これは面白かった。数学理論の部分の掘下げは、やっぱりいまひとつ浅い気がしたものの、今回は、もし掘り下げられていても、どうせこっちの理解が追いつかないよな、と思った。ここんとこ苦い経験を続けているので(^^;。
今までいろいろかじった中では、一番わかりやすくカントールの連続体仮説を説明してくれたと思う。それと、割と何を読んでも、連続体仮説の説明は、尻切れ気味に終ってることが多いんだけども、この本を読んで、結局、仮説自体が証明に至っていないし、しかも仮説の正誤は、一般的な数学の公理系と無関係ということが証明されているということがわかってみると、それも仕方ないんだろうな、という気がして、納得した。
ちなみに、「現代数学の土壌」の中に、今は連続体仮説の正誤は、あまりどうでもいいことになっている、と読み取れた箇所があったが(こっちが勘違いして読み取っているだけかも知れないが)、それもそういう趣旨だったのかな、と思った。

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「仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat. スカル MOVIE 大戦 CORE」

タイトル長過ぎだ(^^;。

おつきあいで見に行った。
1時間半を3部に分けた、去年の冬の、ディケイド&Wと同じフォーマット。ただ、第1部はWというより、吉川晃司主演の「仮面ライダースカル」で、鳴海荘吉がいかにしてスカルになったかという話。第2部はまんまオーズの1話。第3部はそのふたつをむりやり合流させた、ライダー共闘話。
映画版らしく派手な話を作っとこうというノリで、ストーリーの辻褄とか、TV版との整合とか、とりあえず置いといて、な感じの作り。特に第3部はぐちゃぐちゃで、あっちこっち、???な状態。まあ、鳴海荘吉の、娘への愛情が明らかになるという所が、ストーリー的な落とし所なんだけど、その辺は見ているうちに見当はつくし。
中では、明らかにストーリーはしょり過ぎとはいえ、非業の運命を背負って生まれたホムンクルス・ノブナガを描いた第2部が結構良かったと思う。TVのエピソード並み(2回分)の時間を使って作れば、もっと見応えがあったんじゃないかなあ。もっともヒーロー物のこういうエピソードは、そう思うくらいの完成度で止めておくのが、ちょうどいいのかも知れないが。
第1部も、スカルの部分のレトロな私立探偵物な味わいが悪くなかったけど、ちょっと中途半端で、やや惜しい感じ。もうちょっとじっくり、鳴海とマツの関係が描かれていればと思った。Wや照井の部分が、むしろ邪魔なんだよな。まあ、それを言ったら本末転倒だけど(^^;
でもまあ、見に行って損したとは思わなかったよ。もちろん、日頃、Wやオーズをある程度見ている前提での話だが。

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トップリーグ第13節東芝対サントリー

2011.1.10 14時 秩父宮 

 東芝ブレイブルーパス 26-10 サントリーサンゴリアス

秩父宮第二試合。日が当たるようになって、第一試合よりはだいぶあったかくはなった。
こちらの対戦も、両チームともプレーオフ進出が決まっている状況。

東芝の貫禄勝ち。サントリーに深く攻め込まれても、ディフェンスが粘ってトライを許さず、攻撃はSOヒルが9分に自力で持込んで先制トライ、20分過ぎにはパスワークで相手ディフェンスを崩してヒルが持込んで追加点。
後半序盤、ヒルが足を痛めたみたいで退場。これで流れが変るかと思ったが、直後に混戦からLO大野が抜けて19対0。それでもサントリーは10分頃にFLクレバーが右スミに片手1本でギリギリのトライを決めて、一矢報いたが、15分に東芝のトライで26対5。その後は膠着気味。サントリーは終了5 分前に成田が裏へ抜け出し独走でトライを決めて、26対10にしたけどそこまで。東芝1位でリーグ戦終了。

相変わらず東芝は、リーグ終盤になると強いねえ。ただ、ヒルの怪我はどの程度のものなのかな。プレーオフに影響が出るようなものなら、状況は少し変わってくるかも知れないけど。こちらもまた、プレーオフ準決勝で再戦になるが、この試合の結果の影響が何か見られるのかどうか。
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トップリーグ第13節三洋電機対トヨタ

2011.1.10 12時 秩父宮 

 三洋電機ワイルドナイツ 21-22 トヨタ自動車ヴェルブリッツ

極寒の秩父宮。今年初観戦。
最終節で、両チームともプレーオフ進出は決まっているので、ある意味、消化試合的な感もあったのかな。

立上がり、三洋がいいリズムで攻め、10分過ぎにモールからHO堀江が持込んで先制したから、三洋が手堅く勝つかなと思ったが、以降の試合運びでは、ノックオンとかミスが多発。逆にトヨタはパスがぱしぱし繋がる、華やかな展開ラグビー。サイドに開いて、バックスが縦に突っ走る形で、14分から30 分の間にトライ3本。前半15対7、トヨタ優勢で折返し。
後半も10分にトヨタがトライで22対7と突放したが、直後に三洋は、NO8ホラニが力づくの突破でトヨタディフェンスをこじあけてWTB山田のトライをアシスト。17分にもホラニの力技からLOヒーナンのトライで22対21の1点差。ホラニ一人で三洋が試合をひっくり返すかと思ったが、そこからはトヨタが持ちこたえ、三洋の要所でのミスにも助けられ、1点差のまま逃げ切った。

三洋はトニー・ブラウンや霜村という主力が先発落ちしていて、その影響もあったのかな。ここまで悪い試合運びは、あんまり見たことがない気がした。ただ、翌日の新聞を見ると、主力の先発落ちは、プレーオフに向けて、手の内を見せないことを、リーグ戦1位よりも優先した(この敗戦で、結果的に1位から陥落してリーグ戦を終えた)、ということになっていた。怪我上がりで大事を取ったという面も、多分あるんだろうけど。プレーオフの準決勝はまた同じ対戦になるが、まあ、そういうことなら、その試合はこの試合とは全然違ったものになるはずだし、見る立場としても、また同じカードかよ、とか思わずに済むかもしれないな。
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感想「現代数学の土壌」

「現代数学の土壌」 上野健爾、志賀浩二、砂田利一(編) 日本評論社
昨年末に読んだ「二十世紀数学思想」の数学的な部分が、あまりにも歯が立たなかったので、出直しのつもりで、図書館で適当に眺めて、借りてみたもの。序文に、数学の様々な概念を、専門家以外にも理解出来るように、平明に説明することを目指す、というような趣旨のことが書いてあったんで(そのように思えたので)、いけるかな、と思ったんだけど。
結果はギブアップ(^^;。「専門家以外」としても、相当高レベルの相手が対象らしい。

「数学のたのしみ」という雑誌の連載をまとめたものらしいが、そういえば、随分昔に、この雑誌のそういう連載を、本屋で立読みしかけて、とても歯が立たんので、断念したような記憶がある。
章題を見ていると関心をそそられるが、中身を理解するには、さらにもう数段下からやり直さないとダメらしい。参考までに章題を列記しておくと、「集合」「測度」「群」「2次形式」「ホモロジー」「特性類」「スペクトル」「波動」「接続」「曲率」「層」「消滅定理」。
気力があれば、修行を積んで、再挑戦するか(^^;。

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感想「新ナポレオン奇譚」

「新ナポレオン奇譚」 G・K・チェスタトン ちくま文庫
原題の直訳は「ノッティング・ヒルのナポレオン」。先日読んだ「Xに対する逮捕状」は、登場人物の一人のアメリカ人がこの本を読んで、触発されてノッティング・ヒルへ出かけていく場面から始まっていた。それが念頭にある所で、この本を見掛けたので、読んでみることにした。

20世紀初頭に書かれた1980年代を舞台にした小説で、簡単にまとめちゃうと、ノッティング・ヒルの裏通りを潰す開発計画に、ノッティング・ヒルを愛する市長が、軍隊を組織して立ち向う話。冗談好きな国王の気まぐれで、ロンドンの各地域が自治都市となったことがきっかけで、都市間戦争が起こるという趣向。絵空事ではあるけれど、イングランド・フットボール通らしい人々が伝えるロンドンのフットボールクラブのサポーターのいがみ合い(どこまで実態に近いのかは知らないが)に、どことなく似ているような気はしないでもない。
チェスタトンらしい詭弁的な文章とか、ただの冗談だったものが、それを真に受けた人間によって、血なまぐさい現実に変わっていく恐怖感とか、安定しているが平凡な日常よりも、危険で刺激のある世界に人間は生き甲斐を見出すのか?、というような問いかけとか、読みどころはいろいろある。解説の佐藤亜紀が、安定した社会でも、そこに殺し合いを出現させるのは簡単、対立軸を一つ作ってしまえばいい、という趣旨のことを書いているけれども、それも示唆されていることのひとつ。そして、こういうことは、今、世界で現実にいくらでも起きていることなので、全くの絵空事ではないことになる。確かに恐ろしい小説かも知れない。
「木曜日だった男」よりもかなり分かりやすく思えるのは、やはりこれがチェスタトンの最初の長篇小説だったからか。

ちなみに、「Xに対する逮捕状」の夢想家のアメリカ人が、どのレベルでこの本に触発されたのかは分からないが、いかにもノッティング・ヒル市長のヒロイズムに感化されそうなキャラではあったな。

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「ザ・スポーツ・ノンフィクション」

東京書籍から出ていた叢書。前々から、何冊あるんだろうと思ってたが、ようやく確認する気になった。
ちなみに、今は絶版らしい。ただし、一部は別の版で入手可能なはず。

1.チャンピオン
2.ヒトラーへの聖火
3.ひと夏の経験
4.ラスト・アメリカン・ヒーロー
5.ニッポン縦断日記
6.プロ
7.ボギー・マン
8.カムバック!
9.今はなき友へ
10.アメリカ野球珍事件珍記録大全
11.彼女のアラスカ
12.ヒマラヤ自転車旅行記
13.スカウト
14.モハメド・アリ
別巻 バンカーから死体が

感想をリンクしてあるもの以外では、3、5、10、13が既読。それでも5冊、1/3も残ってる。漠然と分かってはいたが、まだ結構あるんだな。まあ、ネットで中古本を集めようと思えば、そんなに大したハードルでもないだろうけど。

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