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感想「13の判決」

「13の判決」 英国推理作家協会(編) 講談社文庫
ミステリ・アンソロジー。原著1979年刊行で、1981年に講談社文庫から出た邦訳版。刊行された当時、あんまり関心がなかったので、そのまま読んでなかったが、古本屋で見掛けて、3冊100円の1冊で買ってみた。中身はまずまずきれいだが、店の外の平台に置かれていたものだし、カバーもない。

広義で陪審制度と何らかの関わりがある小説、という縛りでの短篇の集成。ごく緩い制約なので、内容はバラエティに富んでいる。もっと狭い範囲のアンソロジーなのかと思っていた。
最大の異色作は、ピーター・ディキンスンのSFミステリ(「猫殺しの下手人は?」)だろうな。ただ、これはなんとなく、猫好きの自虐を書いているように思えてしょうがない(^^;。パトリシア・ハイスミスは、一人だけ空気が違うような気がする(「猫の獲物」)。クリスティアナ・ブランド(「至上の幸福」)とP・D・ジェイムズ(「大叔母さんの蝿取り紙」)が微妙にネタが被っている(中身は全く別ものだが)のは、このテーマから連想されるネタのひとつとして、女性による毒殺事件がポピュラーってことなのか?
ジュリアン・シモンズ(「マグレガー氏を待ちながら」)のみ「EQ」で既読。思えば、この頃は、こういう短篇を「EQ」や「HMM」で毎月読んでいたわけで、その頃を思い出させるような短篇群だった。ミステリを読み始めたばかりで、何もかも新鮮で楽しく読めた頃だったな。その後は、読み過ぎで食傷気味になっていたような気がするが、近年はあんまり数を読まなくなっているから、今はまた、楽しく読めるかもしれないな。本書を楽しめたのもそういうことかも。

ちなみに、ベスト、というか、なるほどこういう風に持って行くのかと、一番感心したのはシーリア・フレムリンの「コテージの幽霊」。

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