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感想「氷」

「氷」 アンナ・カヴァン サンリオSF文庫
ずっと昔に古本で入手したもの。安かったのと(定価以下)、異色作という噂を聞いていて、買ったんだと思うが、ずっと放置していた。最近?ハードカバーで再刊されていることでもあるので読んでみた。氷河期がやってきて、世界が氷で覆われていく中で、主人公が「少女」を追いかけていく話。

よく分からなかった(^^;)。前半は、複数の展開が並行して語られて、説明抜きに全く別の展開に話が飛んで行ったりする、実験的というか、分裂症っぽさが結構面白かったりしたが、後半はそういう部分がなくなって、(かなりわけわからないにしても)直線的なストーリーになっていたし、大地を呑み込む氷河とか、幻想的な「少女」とか、シュールでビジュアル的な鮮やかさも、繰り返されるうちに飽きてきたし。
割と短い小説だけど、この半分の長さでもいい気がする。それで十分、やりたいことはやれたんじゃないだろうか。何がやりたかったのか、はっきり分かってるとは言い難いけども。
ただ、滅んでいく世界や「少女」に、作家が自分の命とかを象徴させていたんだとすれば、そんなに短い話で終わらせるわけにはいかなかっただろうな、という気はする(この小説が出た1年後に亡くなったらしい)。
(2011.12.23)

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