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感想「死の扉」

「死の扉」 レオ・ブルース 創元推理文庫
レオ・ブルースは、以前、「ジャックは絞首台に!」が出た時、読んでみたが、いまいちパッとしない印象だった。この作家の小説を読むのはその時以来。
今回も、今ひとつ。大きい仕掛けが一つあって、そこは感心させられたが、それ以外に引きつけられる要素がなかった。律儀に書かれている本格ミステリだな、とは思うんだが、真相が分かってみると、そこまでの大半はミスディレクションしか書いてなかったのか…、という、なんとなく虚しい気分になったのは確か。
いろんな所がクリスピンのフェンものを思い出させるのに、フェンもののような過剰な装飾が乏しいので、物足りなさを感じているように思える。主人公のディーンにしても、好き好んで探偵仕事に首を突っ込んだ割には、そのことをくよくよ悔やんだりして、じゃあやめたら?と思ってしまう。フェンなら、そんな後ろ向きなことは言わないだろうな、とか。クリスピンとの比較では語れないような、この作家独自の魅力を何か見いだせれば、また違うんだろうが、とりあえず、ちょっと見つけられていない感じ。
(2012.2.8)

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