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感想「疫病神」

「疫病神」 黒川博行 新潮文庫
黒川博行は結構好きな作家だと思っているけど、そんなに数は読んでない。たまたま見かけて、なんとなく読んでみた。
大阪を舞台にして、「建設コンサルタント」とヤクザの二人組が産廃建設を巡るイザコザに巻き込まれる話。ヤクザは金目当て、コンサルタントはそのヤクザに半分引きずり込まれたような形だが、胡散臭い肩書きは伊達でなく、散々ひどい目に合わされはするが、彼は彼で結構やり手だったりする。ほとんど腹黒い人間しか出て来ない、裏のかき合い、探り合い、どつき合いの小説だが、陰惨な話になっていないのは、ユーモアの感覚含めた著者のセンス。
ハードボイルドっぽい話ながら、登場人物が全然格好よくない所も、リアリティがあっていい。
込み入った筋立ての割には、真相が分かってどうこうというより(きっちりプロットが立ってはいるが)、話の運びの巧さと話術で面白く読まされた感じ。やっぱりこの作家は巧いと思った。
(2012.9.4)

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