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感想「石の血脈」

「石の血脈」 半村良 ハルキ文庫
半村良って、ほとんど読んだことがない(というか、日本のSF小説自体を、あんまり読んでないんだが)。1971年に出た、著者の最初の長編らしい。

読んだことはなくても、もはや古典の域の?小説なので、簡単な紹介文を読んだりとか、著者の作風のイメージがあるから、ある程度内容は予想していたし、その範囲を超えるものではなかった、という気がする。それに、吸血鬼を始めとした色々な古代の伝説を取り込んだ伝奇小説としても、SM色の強いエロ小説?としても、こういう方向性のフィクションは、今は大量にあるから、この本が出た時には、多分あっただろうと思う衝撃性は、さすがに感じられない。パイオニアなんだろうなとは思うし、内容に厚みがあって、知識や経験の豊富な蓄積の上で、しっかり書かれているというのも、よく分かるけれども。
闇の権力が世界を牛耳っているという世界観は謀略史観的。ただ、本書の中に何度か出て来る、何も知らされていない一般人を好き勝手に振り回す、権力というものの麻薬性や、それに対する批判の激しさは、書かれた時代の反映ではあるだろうけれど、今の日本の状況にも通じるのではないかなと思った。
(2012.9.25)

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