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感想 「いつだって大変な時代」

「いつだって大変な時代」 堀井憲一郎 講談社現代新書
著者は落語愛好家で、その方面の著書もある人。本書は、今は大変な時代だと、やたら言いたがる風潮に、偏屈な御隠居が小言を言ってる、というようなイメージ。その感覚はかなり分かる気がしたので読んでみた。まあ、俺自身が偏屈な御隠居的なのかもしれないけど。
大変な時代と言いたがるのは、自分が特別な時代に生きている選ばれた人間だと思いたい自己愛から来るものというのが著者の見解。その上で、自分たちは選ばれた存在なんかじゃないし、今が特別に大変な時代だなんてこともないんだから、落ち着いて考えてみませんか、というのが結論だと言っている。
結論の部分には、基本的に同感するんだけど、その結論へ向けて、いろんな社会批評的なことを書いている中には、共感する部分もあるものの、それが結論とどう繋がるのか見えにくいものや、著者が世の中の流れを批判することにこだわるあまり、自分の(狭い)経験だけで物を言っていると感じる所も結構ある。
元々がコラムとして連載されていた文章らしいので、どこまで一貫性が意識されているかは疑問だし、その場の思いつきで書かれたくだりも多分あるんだろう。そういうレベルで読むべき本なんだろうと思う。でも、一冊の本の中にそういう部分があることで、それなりに妥当性があるはずの結論まで、偏屈な人間の言うことだと、一蹴されてしまいかねない気がする。
(2012.9.10)

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