« 感想 「本当は知らなかった日本のこと」 | トップページ | 「クレオパトラ」 »

感想 「ポジオリ教授の冒険」

「ポジオリ教授の冒険」 T・S・ストリブリング 河出書房新社
2-3年前に読んだ「カリブ諸島の手がかり」がめっぽう面白かったので、続きを読んでみようかと思っていたポジオリ教授もの(どちらも短篇集)。2004年に単行本未収録作品を集めて刊行されたものだそうで、邦訳刊行は2008年。
ポジオリ教授を主人公とした名探偵もののように見えながら、実際には教授が事件に翻弄される話も多く、迷探偵もののように見えなくもない。すんなり教授が事件を解決して終わる話にしても、かならず、何かひとひねり加えられたオチになっている。基本的には著者が、あんまり型にはまったシリーズ小説を書く気はなかったということなんだろう。だから、話がどういう方向に転がっていくのか、なかなか見当がつかず、そういう予定調和でない所も楽しめるというのが、このシリーズの一番の特徴じゃないかな。
そうは言っても推理の部分も、けっこううまく作られている。「尾行」で教授が、シャーロック・ホームズばりに、目の前にあるわずかな手がかりから、事件の概要を次々喝破していくくだりは圧巻。
これは面白いシリーズだと思う。
(2013.1.13)

|

« 感想 「本当は知らなかった日本のこと」 | トップページ | 「クレオパトラ」 »

「小説」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3787/56556755

この記事へのトラックバック一覧です: 感想 「ポジオリ教授の冒険」:

« 感想 「本当は知らなかった日本のこと」 | トップページ | 「クレオパトラ」 »