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感想 「ちーちゃんは悠久の向こう」

「ちーちゃんは悠久の向こう」 日日日(あきら) 角川文庫
以前から本屋の本棚で見かけていて、妙な名前の著者だなと思いつつ、読む気はなかったんだが、このところ、家のテレビで時々流れてる(家族が見ている)アニメの原作がこの著者だというんで、気紛れを起こして読んでみた。

で、こういうのが、ラノベ?(知識がないので)

話自体はかなり浮き世離れはしてるけど、結構重かったり、切なげだったりして、面白く読めた。著者が17歳の時に書いたデビュー作なんだそうで(角川文庫に入れるに当たって、手は入れたらしい)、確かにその年頃っぽい、単純な世界観ではあるかなと思うけど、それはそれで、割り切った爽快さがあるというか。
というか、今になると、自分を囲んでる世界が単純だったんだなと思うこの年頃に、自分自身が持ってた妄想を思い出すような懐かしさが、一番心に響いたポイントのような気がする。
(2013.2.14)

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感想 「日本人の階層意識」

「日本人の階層意識」 数土直紀 講談社選書メチエ
日本人の階層意識についての研究をまとめた本で、社会の階層構造が人の意識や行動に影響を与えている、という結論なんだけれど、そりゃあそうだろうな、とか、だから何?、とかいう印象は否めなかった。大昔、一般教養の社会学の講義を受講してた時も、そんなことを思ったのを思い出した。やっぱり社会学というのは、そういうものかな。
だから何?と思った点については、自分の考え方が階層構造の影響を受けていることを自覚することで、より影響を少なくした、「正しい」考え方が出来るようになる(かもしれない)という趣旨のことを著者は書いているので、それが著者の回答に相当するものだろう。でも、それはそうだろうと思いつつも、それがここまでページを費やさないと出来ない主張なんだろうかとも考えてしまう。結論に至る検討の過程をきっちり提示しようとすれば、どうしたって長くなるのは分かるんだが、この本は内容に繰り返しが多くて、整理が悪いという印象もあるので、あんまり素直には受け取れない。
80年代の「一億総中流」や近年の「格差社会」という階層意識が生まれた背景を検討している所が、この本を読んでみようかと思った動機で、それなりに興味深かったけれども、これも結局それほど目新しい結論に繋がるものではなかったなと思う。
(2013.2.13)

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ブリーラム・ユナイテッド対名古屋

2013.2.16(土) 16時15分 スパチャラサイ国立競技場

 ブリーラム・ユナイテッドFC 0(0−1)2 名古屋グランパス  
                (0−1)

 得点 29分 名古屋・藤本
    82分 名古屋・藤本

 名古屋 楢崎(GK)、牟田、闘莉王(65分田中隼)、ダニエル
      藤本、ヤキモフスキー(56分中村)、小川(HT阿部)、
      ダニルソン(54分磯村)、田口、玉田(65分増川)、矢野(HT田鍋)

今さらながら、一応フォロー。当然見てないんで、記録だけ。
ブリーラム・ユナイテッドFCの出場選手名は、書ききれないんで省略。
まあ、この形が、そのまま開幕戦につながったわけだな。
(2013.3.26)

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感想「サドン・デス」

「サドン・デス」 高橋泰邦 徳間文庫
この人が翻訳した本は何冊か読んでいて、手堅い印象。小説も書いてることは知ってたが、読むのは初めて。ちなみに73年に初出で、84年に文庫に入ったものらしい。
ゴルフトーナメントの最中に大物プロゴルファーを殺した犯人を、ゴルフ記者のコンビがにわか探偵になって、突き止めようとする話。
トーナメントの最終日が舞台になっていて、優勝争いの経過が細かく書き込まれている。ここは読み応えがあって、ゴルフ小説としては、結構いい所まで行ってるんじゃないかと思う。
でも、ミステリとしては…。容疑者が4人に絞り込まれた状態で(最終組の4人)、素人探偵があれこれ推理するが、言い散らかしてるだけで、まるで解決に向かわない。彼らが見つけた手がかりが犯人を捕まえる手がかりになるわけでもない。結局、彼らと関係なく、最後に警察が犯人を逮捕するから、素人探偵のパートは要らなかったんじゃ、と思ってしまう。しかも人物描写やセリフが、いかにも70年代的に型にはまっていて、古い感じが否めない。
残念ながら、ゴルフの部分以外は、面白い小説ではなかった。いい翻訳家だったと思うけど、これを読む限りは作家としては、ちょっとどうかな。解説を、やっぱり海外ミステリ翻訳家としては高名だけど、作家としては、いまいち疑問符が付く小鷹信光が書いてるのは偶然? 84年といえば、小鷹が「探偵物語」(そういえば、徳間の新書だったと思うな)で小説家デビューして数年後くらいの感じ。

しつこいくらいジャンボ尾崎が言及されて、新しく出現した大スターという扱われ方。そういう時期だったんだな。
(2013.2.7)

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「特命戦隊ゴーバスターズVS海賊戦隊ゴーカイジャー THE MOVIE」

映画を一日2本。もっとも、昔は映画を見に行くと、2本立てが当り前だったんだけど。

ゴーバスターズとゴーカイジャーが戦うけど、なんか裏があって、最後は共闘する、という展開は見え見えだし、実際、そうだった。ストーリーはほとんどどうでもいい。まあ、ゴーバスターの方で、バディロイドとの絆、みたいなドラマを作ってはいたけど。ゴーバスターズのファンには、結構うるっと来る話ではあったらしい。
個人的には、久しぶりにゴーカイジャーが登場して戦う所が楽しかったと思う。でも、来週から戦隊物も新シリーズになるから、ゴーカイジャーがこういう風に出て来るのは、今回が最後かな。新戦隊のキョウリュージャーも顔見せで登場。
(先代)シンケンレッドの姫が出て来たが、このキャラは結構使いやすい感じで、よく出てくるね。テレビで主役だった方のシンケンレッド(松坂桃李)は売れてしまったから、さすがにもう使えないだろうし(^^;、こういう風にシンケンジャーの時に話を作っておいて、先見の明があったね。
でも、ゴーカイジャーは、昔の戦隊キャラを使いやすい設定なんだよな。それを考えると、まだしばらくゴーカイジャーは起用し続けるのかな?

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「PARKER/パーカー」

「悪党パーカー/地獄の分け前」の映画化。今日映画館に見に行った(昨日が初日)。
悪党パーカーは邦訳されたのは一通り読んでるが、長い中断期間の後に再開してからのやつは、パーカーの強盗職人的なプロフェッショナルなイメージが薄れて、全体的に普通過ぎて物足りなかった記憶がある。「地獄の分け前」は再開後のやつ。もっとも、だから、逆に映画向きかも知れない、という気はした。ただ、もう具体的な中身をほとんど覚えてないんだが…。女性の不動産屋が出てきて、話に大きく絡んだことは覚えていて、それをジェニファー・ロペスが演じたわけだが、こういう絡み方だったかなあ。覚えてない。

ただまあ、原作にこだわらなければ(覚えてないからこだわりようもないんだが)、悪くないアクション映画だったと思う。金がかかってて派手な上に、作りも丁寧だった。犯罪映画として、単調で殺伐となりかねない所に、うまくコメディーリリーフ的に入ってたジェニファー・ロペスが良かったと思うし、そのかあちゃんが、さらにいい絡みを見せてた(^^;。パーカーもののオリジナルの味じゃないのは間違いないけど。オリジナルの味は、むしろ単調で殺伐。ただ、そこをスタイリッシュに簡潔に描いているから、小説としては格好良かったんだと思ってる。再開後のシリーズでは、そこが崩れ始めていた印象はある。

今回のジェイソン・ステイサムのパーカーは、オリジナルのパーカーとは違う人物だとは思うが、共感しやすい人間性を持たせた上で、オリジナルの職人的な雰囲気もぎりぎり出せてはいたかなと思う。以前の「悪党パーカー/人狩り」を原作にした「ペイバック」で、メル・ギブスンが演じていた一本調子な人物よりも、全然良かったんじゃないだろうか。

そういえば、「パーカー」の名前が使えるようになったのは、多分、ウエストレイクが亡くなったからなんだろう。主人公の名前を使わせないということに、ウエストレイクがこだわっている(権利の問題で、使わせてしまうと、コントロールが効かなくなったり、ということがあるらしかった)という話を、以前、読んだ覚えがある。過去のパーカーものの映画化では、パーカーの名前は使わせていなかった。

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2013年グランパス日程

節 開催日  KO時間 相手 スタジアム 結果
PSM 2/16(土) 16時15分 ブリーラムユナイテッド スパチャラサイ国立競技場 2-0
1 3/2(土) 14時 磐田 豊スタ 1-1
2 3/9(土) 16時 浦和 埼玉 0-1
3 3/16(土) 19時 甲府 中銀 1-0
N1 3/20(水祝) 16時 大阪 瑞穂 1-1
N2 3/23(土) 16時 鳥栖 ベアスタ 2-1
4 3/30(土) 15時 湘南 瑞穂 2-0
N3 4/3(水) 19時 東京 味スタ 0-0
5 4/6(土) 17時 柏 柏 3-3
N4 4/10(水) 19時 大分 瑞穂 1-1
6 4/13(土) 14時 新潟 豊スタ 2-0
7 4/20(土) 14時 東京 味スタ 1-3
N5 4/24(水) 19時 鹿島 カシマ 0-1
8 4/27(土) 14時 広島 瑞穂 1-1
9 5/3(金祝) 19時 川崎 等々力 1-2
10 5/6(月祝) 19時 仙台 豊スタ 0-2
11 5/11(土) 15時 横浜 豊スタ 1-2
12 5/18(土) 14時 鹿島 カシマ 1-3
N7 5/22(水) 19時 新潟 瑞穂 2-1 
13 5/25(土) 19時 大阪 金鳥スタ 1-2
14 7/6(土) 19時 清水 豊スタ 2-1
15 7/10(水) 19時 大宮 NACK5 1-2
16 7/13(土) 19時 鳥栖 瑞穂 3-2
17 7/17(水) 19時 大分 大銀ド 2-1
PSM 7/22(月) 19時半 アーセナル 豊スタ 1-3
18 7/31(水) 19時半 鹿島 豊スタ 3-1
19 8/3(土) 19時 磐田 ヤマハ 3-2
20 8/10(土) 19時 浦和 豊スタ 2-0
21 8/17(土) 19時 広島 Eスタ 1-1
22 8/24(土) 19時 大阪 瑞穂 1-1
23 8/28(水) 19時 大分 瑞穂 2-1
24 8/31(土) 19時 鳥栖 ベアスタ 1-1
天2 9/8(日) 15時 長野 港 0-2
25 9/14(土) 15時 清水 日本平 1-2
26 9/21(土) 19時 東京 瑞穂 0-2
27 9/28(土) 19時半 川崎 瑞穂 1-2
28 10/5(土) 16時 湘南 BMW 1-1
29 10/19(土) 14時 仙台 ユアスタ 1-2
30 10/27(日) 16時 大宮 豊スタ 2-1
31 11/10(日) 13時 横浜 日産 2-1
32 11/23(土) 17時 柏 豊スタ 3-2
33 11/30(土) 17時 甲府 豊スタ 0-0 
34 12/7(土) 15時半 新潟 東北電力 0-2

Nはナビ杯、天は天皇杯

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感想 「幻影の書」

「幻影の書」 ポール・オースター 新潮社
ポール・オースターが流行ってたのって20年くらい前? ミステリの方でも、周辺書っぽい扱いをされてたと思うが、当時は全く読まなかった。
この本に関しては、確かに周辺書だなあという感じ。近年のミステリで書かれてもおかしくないようなお話。でも、焦点の合ってる場所が、犯罪やその周りではないから、やっぱりミステリではないなと思う。ちなみに、2002年に出た本で、翻訳刊行は2008年。

飛行機事故で妻子を失った大学教授が、精神のリハビリのために、謎の失踪を遂げたサイレント時代の喜劇映画俳優の研究書を書いたことから始まる話。
それだけで、大学教授と俳優の二人分の人生の話が語られるわけだけど、その上に、俳優が撮ったいくつもの映画や、俳優が失踪して逃亡する中で(この辺にミステリ的なシチュエーションが濃い)遭遇した人たちの人生の話が重なり合っていく。
そういういろんな人生の累積の中から浮かんでくるのは、明日のことなんてわからない、という思想のように思える。突然断ち切られる人生のエピソードが頻出するし、明日という日はいつもある、と言っていたら、なかったりする。でも、そういう諸行無常みたいな側面だけじゃなく、何もかもなくして、すべて終ったと思ったら、終っていなかったというエピソードも同じくらい盛り込まれているし、むしろそっちの、未来への希望みたいなやつの方が、著者が強調したかったことなんじゃないか、という気がした。

先日読んだラファティの短篇集の巻末のやつと(ラファティ自身のお気に入りだった作品らしい)似たような題材だが、こういう風に作品の中に作品を入れていく構成は、一部の作家にとっては、やりがいのあるチャレンジに思えたりするのかな。
(2013.1.30)

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感想 「北新宿多国籍同盟」

「北新宿多国籍同盟」 岡崎大五 祥伝社文庫
2010年に出た本。リストラで会社をクビになって北新宿のアパートに住みついた青年が、同じアパートに住む仲良くなったコロンビア人娼婦が殺された事件を、多国籍なアパートの他の仲間と一緒に追いかけるという話。

タイトルだけ見て、なんとなく読んでみたが、あんまりプロっぽくない文章ではあるかな、と思った。ただ、著者は世界中を旅してまわった経験があるそうで、内容はその辺を結構生かしている感じ。あと、北新宿にかなり土地勘があるようで、やたらと細かく地理を書き込んでいるし、他にもいろんな情報を盛り込んでいる。やたらと情報量が多い所が、小説としては、ちょっと素人ぽく見える理由の一部ではあるかもしれないが、興味深くはある。北新宿の地理とか多国籍な状況とか、日本と中国と北朝鮮の関係とか。

サスペンスとしても、それなりに面白い。もっとも、内容はかなり風呂敷を広げた大きい話なんだけど、小説の書き方自体がこじんまりとしていて、なんとなくのんびりもしているので、スケール感がいまいち合ってない気がする。もっとも、それが巻き込まれ型サスペンスのリアリティといえば、そうかもしれない。巨大な事件に巻き込まれていても、なんだかピンと来てない一介の庶民という感じで。
(2013.1.27)

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感想 「「本当のこと」を伝えない日本の新聞」

「「本当のこと」を伝えない日本の新聞」 マーティン・ファクラー 双葉新書
日本の新聞のダメな構造について書かれた本。著者は日本で長年取材活動を行っているアメリカ人のジャーナリスト。

まあ、そういう実感は確かにあるんだが。少なくとも読売と朝日については、10年以上読んでて、信頼感をなくしているし、そんなに読んだことはないが、日経の印象はこの本に書かれている通りで、財界の御用新聞だと思ってる。
記者クラブの問題自体はフリーランスのジャーナリストがしばしば言っていることだし、必ずしも目新しい話じゃないけれども、やっぱりこれが大きいんだなと思った。というか、記者クラブはあっても、取材対象となれ合わなけりゃいいんだろうけど。長年の積み重ねと、記者の意識の問題なんだろう。
ただし、読者の問題もあると思う。洗剤とかチケットを貰えるというんで、簡単に新聞を乗り換えて、新聞の中身なんて、どうでもいい。そういう風に新聞屋が仕掛けていたのは確かだけど、それに嬉々として乗っかっていたのは客の方。新聞の方に、スポンサーの問題や、取材のやりやすさの問題があるのは容易に分かるし、そういう所で新聞を支えられるのは、読者しかないと思うんだが、そこがそういうスタンスでは。
それに社会問題への意識が低いとか、人種差別に鈍感とか、そういうあたりも、日本の社会そのものの反映とも思える。

それにしても、東京新聞はよくやってると思ってるが。確かに大企業の広告が少なくて、依存度が低いような(だから書けることがある)気がする。とりあえず、東京新聞には頑張って欲しいし、著者も書いてるが、やっぱり希望は地方紙にあるんだろうな、という気もする(東京新聞も関東ローカル紙なわけで)。

あと、やっぱり、日本のフィルターが掛かってない、外国のニュースも読まないとダメなのかもしれない。言葉のハードルが高いが。
(2013.1.24)

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感想 「償いの報酬」

「償いの報酬」 ローレンス・ブロック 二見文庫
マット・スカダーもの。去年の夏過ぎに出て、本屋に並んでるのも見たんだが、何となく既読本の再刊と思い込んで、手にも取らなかった。某氏の年賀状の文面で、新刊だったことに気付いて、慌てて買いに行った。原著は2011年の刊行。

とはいえ、そんなに期待していたわけではなかったけど、予想外に面白かった。理由ははっきりしてて、訳者があとがきで書いてることでもあるが、これが以前(「八百万の死にざま」以前)に近いスタイルで書かれていたからだ。
その頃のスカダーものは好きだったし、「八百万の死にざま」は破格だったけど、これが頂点と思わせる大傑作だったと思ってる。でも、それ以降は、私立探偵小説の王道っぽい路線だったのが、サイコキラーとの死闘みたいな話ばっかりに変化して行って、時代の要請に応えた形だったんだろうけど、ずっと違和感があった。しかも、作風自体も枯れてきて、とりとめのない話が延々と続くようになり(それでもとりあえず読ませるというのが、ブロックの技だが)、近年は一応読むけど中身は期待ていなかった。

でも、昔みたいなのも、書こうと思えば書けるんじゃん、というのが本書だな。80年代の事件を回顧した内容だけでなく、結末のモヤモヤ感も含めて、これは昔のスカダーものだ。
なぜ唐突にこんなのを書いたのか?というのは、よくわからんけど。ノスタルジーの産物なんだろうか。仮に、これからまたこういうのを次々書いていく、と言われたら、さすがに、今さら?と感じるだろうな。やっぱり、時代に合った作風ってのはあるだろうと思う。まあ、ブロックが、こういうのを書き続けるつもりとも思わないが。
(2013.1.18)

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