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「PARKER/パーカー」

「悪党パーカー/地獄の分け前」の映画化。今日映画館に見に行った(昨日が初日)。
悪党パーカーは邦訳されたのは一通り読んでるが、長い中断期間の後に再開してからのやつは、パーカーの強盗職人的なプロフェッショナルなイメージが薄れて、全体的に普通過ぎて物足りなかった記憶がある。「地獄の分け前」は再開後のやつ。もっとも、だから、逆に映画向きかも知れない、という気はした。ただ、もう具体的な中身をほとんど覚えてないんだが…。女性の不動産屋が出てきて、話に大きく絡んだことは覚えていて、それをジェニファー・ロペスが演じたわけだが、こういう絡み方だったかなあ。覚えてない。

ただまあ、原作にこだわらなければ(覚えてないからこだわりようもないんだが)、悪くないアクション映画だったと思う。金がかかってて派手な上に、作りも丁寧だった。犯罪映画として、単調で殺伐となりかねない所に、うまくコメディーリリーフ的に入ってたジェニファー・ロペスが良かったと思うし、そのかあちゃんが、さらにいい絡みを見せてた(^^;。パーカーもののオリジナルの味じゃないのは間違いないけど。オリジナルの味は、むしろ単調で殺伐。ただ、そこをスタイリッシュに簡潔に描いているから、小説としては格好良かったんだと思ってる。再開後のシリーズでは、そこが崩れ始めていた印象はある。

今回のジェイソン・ステイサムのパーカーは、オリジナルのパーカーとは違う人物だとは思うが、共感しやすい人間性を持たせた上で、オリジナルの職人的な雰囲気もぎりぎり出せてはいたかなと思う。以前の「悪党パーカー/人狩り」を原作にした「ペイバック」で、メル・ギブスンが演じていた一本調子な人物よりも、全然良かったんじゃないだろうか。

そういえば、「パーカー」の名前が使えるようになったのは、多分、ウエストレイクが亡くなったからなんだろう。主人公の名前を使わせないということに、ウエストレイクがこだわっている(権利の問題で、使わせてしまうと、コントロールが効かなくなったり、ということがあるらしかった)という話を、以前、読んだ覚えがある。過去のパーカーものの映画化では、パーカーの名前は使わせていなかった。

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