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感想 「北新宿多国籍同盟」

「北新宿多国籍同盟」 岡崎大五 祥伝社文庫
2010年に出た本。リストラで会社をクビになって北新宿のアパートに住みついた青年が、同じアパートに住む仲良くなったコロンビア人娼婦が殺された事件を、多国籍なアパートの他の仲間と一緒に追いかけるという話。

タイトルだけ見て、なんとなく読んでみたが、あんまりプロっぽくない文章ではあるかな、と思った。ただ、著者は世界中を旅してまわった経験があるそうで、内容はその辺を結構生かしている感じ。あと、北新宿にかなり土地勘があるようで、やたらと細かく地理を書き込んでいるし、他にもいろんな情報を盛り込んでいる。やたらと情報量が多い所が、小説としては、ちょっと素人ぽく見える理由の一部ではあるかもしれないが、興味深くはある。北新宿の地理とか多国籍な状況とか、日本と中国と北朝鮮の関係とか。

サスペンスとしても、それなりに面白い。もっとも、内容はかなり風呂敷を広げた大きい話なんだけど、小説の書き方自体がこじんまりとしていて、なんとなくのんびりもしているので、スケール感がいまいち合ってない気がする。もっとも、それが巻き込まれ型サスペンスのリアリティといえば、そうかもしれない。巨大な事件に巻き込まれていても、なんだかピンと来てない一介の庶民という感じで。
(2013.1.27)

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