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感想「日本のまつろわぬ民」

「日本のまつろわぬ民」 水澤龍樹 新人物往来社
鬼とか河童とか天狗とかというような伝説上の存在が、どういう経緯で生まれたのか、というのを考察した本。
基本的には、その大半の正体が、朝廷と敵対する鍛冶・鉱山師(まつろわぬ民)に結びつけられていく。かつては日本の各地に金属資源に拠った共同体があり、それを朝廷が制圧していく過程で、伝説上の怪物が生まれたり、潜伏した敗者のネットワークが歴史に絡むことで、伝説が生まれたりした、という展開。
こういう説自体は、それほど目新しいものでもないと思うし、取り上げられる題材が、軒並み、そういう方向で決着するので、パターン化してるなあとは思った。
また、考察していく過程で、古代の地名や人名をいろいろ解釈していくが、(著者も、そこここで触れている通り)こういうのはたいてい色んな説があって、どれが本当か見極め難かったりもするから、鵜呑みにしてしまうのは考えものだろうな。
まあ、どこまで本当?みたいなことには必要以上にこだわらず、単純に面白がってればいいのかも。もっともらしくて、確かにそういうことはあるかも、と思うし、少なくとも話として面白い。時の権力者と闘ったアウトサイダーというのも、俺の好きな題材だし。
色々な小ネタや雑学も面白かった。菅原道真の出自や雷神とのかかわりとか、「水商売」って、そういう語源だったのかとか(まあ、これはどこまで本当かわからんが(^^;))。歴史雑誌に連載されたものなので、さすがにそういう引出しも充実している感じだった。
(2013.4.18)

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