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感想「第四の館」

「第四の館」 R・A・ラファティ 国書刊行会
帯などにはラファティの長篇小説の最高傑作、的なことが書いてある。一応、邦訳長篇は全部読んでるはずだが(もう6冊目なんだな。ほぼ同時期に出た「蛇の卵」を入れれば7冊目。よく出てるなあ)、そんなにちゃんと中身を覚えてるわけでもないので(そもそも、いつも分かりにくくて、覚えにくい内容だと思う)、ちょっとよく分からない。
ただ、今までの邦訳長篇は、短篇の拡大版のようなのとか、底が抜けた冒険物とか、そういう系統だった(気がする。記憶違いかもしれないけど)のに対して、これは比較的リアルに現代の社会に向けて書かれた長篇のような気がする。もっとも、そのことと「傑作」とか「知的」という言葉が繋がるかどうかは別の話だが。
それでも、そういう構造である分、長篇としての読みやすさがあるのは確か。とはいえ、内容はキリスト教をベースにした、宗教色の濃いもので、俺が容易に理解出来るものではなかった。要するに神の恩寵を求める、4つのタイプの特殊な人間たち?による、それぞれ形成するグループの抗争と、それに巻き込まれる普通の人間たちの話ということらしい。そこまでは読んでいて何となく分かったけど、それぞれがキリスト教の異端をイメージしてるなんてことは、訳者の解説を読むまで、まるで分からなかった。で、たとえば主人公はキリストのイメージだったりするのかしらん。
だから、ストーリーそのものは、結局、やっぱりよく理解できてなくて、知識不足な俺が面白がれるのは、やっぱり、いつもラファティの小説を読む時と同じく、あっちこっちのゲテモノ的なアイディアの部分だけなんだ。それでも十分面白くは読めたけれども。
(2013.5.23)

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