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感想「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」

「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」 カレル・ヴァン・ウォルフレン 角川ソフィア文庫
5月に読んだが、いろいろ思うことが多すぎて、感想がまとまらなかった。
1994年に出た旧版も読んでいて、その時は、そういうことだったのか!、みたいな印象が強かったが、今回の新版は、旧版と同じ部分は読み直しだし、今は当時と比べて、この手のものをだいぶ読んでもいるから、書かれている内容そのものに衝撃を受けるということはそれほどなかった。並以下の人間を幸せにしないという点について、日本は全然マシになってない、と思うだけだし、7月の参院選の結果に伴って、これからもっと悪くなると考えると憂鬱になる。

いちいち書いてるとキリがないので、特に印象の強いポイントをふたつだけ。

一つめは、日本でよく言われる、日本は他の国と違って調和が取れていて、日本人同士は以心伝心で意志が通じ合うことができるし、集団の命令には喜んで従う、みたいな通説は嘘っぱちだ、というくだり。これは確か旧版にも書かれていた内容で、俺は日本や日本人を特別視する言い方に、ずっと辟易してきたから、とても印象が強かった。そうなんだよ、その通りだよ、と思っていた。明確な根拠も示さずに日本は特別、と言っちゃうような主張は、俺には受け入れられない。そういう迷信を元にして、並以下の人間にとって不幸なシステムが作られていると思うんで。
もう一つは、巻末に書かれている、欧米の抑圧の状況は、今では日本よりも、もっと悪くなっているというところ。日本にはまだ希望があるというんだけど、それも参院選の結果次第じゃないだろうかと思っていたし、ああいう結果になっている。そうはいっても、状況をなんとか悪化させないために、意識してシステムと戦っていかないといけないというのが結論なんだろうと思う。
(2013.7.17)

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