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J1リーグ第30節名古屋対大宮

2013.10.27(日) 16時 豊田スタジアム
観客 14016人 主審 扇谷健司 副審 聳城巧、大川直也

 名古屋グランパス 2(0−1)1 大宮アルディージャ 
           (2−0)

 得点 37分 大宮・ノヴァコヴィッチ
    67分 名古屋・闘莉王
    86分 名古屋・闘莉王

現地観戦。

スタメンはツリオと増川の復帰に伴っていつもの顔触れ。せっかく牟田が物になりそうなのに…、とは思った。今年はテルキもそうだったよなあ。
イメージ的にはベストメンバーなんだろうが、試合内容はボロボロ。大宮もたいがいボロボロなので、ポゼッションは勝ってたぐらいかもしれないが、とにかくシュートが打てないし、グズグズ持ってる所を取られてカウンターを食らう毎度のパターンだから、試合内容的にも優勢だったとはとても言えない。名古屋の惜しいシュートはほとんど記憶にない一方、大宮には、序盤のクロスバー直撃のシュートや、ゴール前へのグラウンダのクロスに2人飛び込んで来られたやつとか(2人ともタイミング合わず)、紙一重で逃れた失点が2点はあったかと。前半の終盤、アンラッキーが重なってCKからノヴァコビッチのミドルで失点したが、やっぱりな…、としか思えなかった。

後半、直志に代えて田口。この交代自体はそんなに効いた感じはせず、前半と大して変わったようには見えなかったが、早々にツリオを前線に上げてプレッシャーを掛け始めると、大宮はあっさり防戦一方になり、激しく攻め立てることは出来るようになった。でも、さすがにしぶとく守られて、なかなかゴールを割れず、攻め疲れてカウンターで追加点を喰らうパターンかなあと思いかけてた67分、CKをジョシュアが落としたこぼれ球にツリオが詰めて同点! ああ、こぼれた、ダメだと思った次の瞬間だった。よく詰めてくれた。
その後も攻勢を続けながらなかなか取れなかった追加点は、85分くらいに、ハユマからゴール前に入ったボールをジョシュアが落とし、ぴったりなタイミングで、またツリオが押し込んだ。まさかの(^^;)逆転!
そこからロスタイム入れて10分を守りきって勝利。

ツリオは優勝を見せてくれた大恩人だとは思ってるが、駆け引きし過ぎるところとか、押しが強すぎるところとか、必ずしも好きな選手じゃなかったんだけど、今日の試合と試合後のリアクションを見ていて、初めて好きになった気がする。来年は多分居ないんだろうなと、勝手に思ってるせいかもしれないけれどね。というか、そういう風に思わせる気合いのプレーと、場内一周だったよ(^^;)。
少なくともこれで、ピクシー勇退のはなむけになりそうな試合が、1試合は出来たわけだよな。試合内容は低調そのものだけど(2ndステージ最下位決定戦そのものというか)、とにかく粘って取った逆転勝ちには違いない。
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感想「実録!あるこーる白書」

「実録!あるこーる白書」 吾妻ひでお・西原理恵子 徳間書店
吾妻ひでおの新刊を買いに行って、深く考えずに買ってきたけど、目指してた本とは違った。まあ、西原が共著者になってるのを見た時点で、違うなとは思ってはいたし、それを承知で買ったんだからいいんだけど。

アルコール依存症についての啓蒙書。アルコール依存症の吾妻ひでおと、アルコール依存症の夫を持っていた西原理恵子が、実体験を語ることで、アルコール依存症は治療が不可欠な「病気」であって、本人の意思が弱いとか、そういう次元で解決出来る問題じゃないということを訴える。もう一人、アルコール依存症の月乃光司という人物も加えての、座談会形式の構成になっている。
吾妻ひでおと西原理恵子の語り口だから、読みやすくて面白いし、しかもそれで啓蒙されるんだから、周りにアルコール依存症の気がある人間が居たら、とりあえず渡してみるところだ。居ないけれども(多分)。
俺自身は、今のところ、そういう気はないから(ただ、「依存症」という点で考えさせられた部分はあった)、3人のエピソードを単純に面白く読んだだけ。「面白い」と言ってしまうのがはばかられるような、重い話も多いけど、そこは吾妻や西原の技が効いている感じ。そういう風に、普通に読むことも問題なく出来た。

西原が言っている、(アルコール依存症に限らず)知識もロールモデルもない人間には将来の展望が描けないというくだりが、とても印象的だった。そういうのを何とかするための活動への協力くらいは、何か出来ないものかなと思ったりする。

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感想「史記 武帝紀(四)」

「史記 武帝紀(四)」 北方謙三 ハルキ文庫
ここまでの話で存在感が大きかった人物が何人も、寿命が尽きたという感じで死んでいく巻。解説を読むと、北方は元々、この「史記」では李陵を書きたかったそうなので、前振りが終わって、ここから本篇というイメージもあるのかもしれないな。この巻から李陵の出番がめっきり増えてきた感もあるし。

今回は、読んでいてなんとなく、普通の人間の人生が描かれているよな、と思っていたら、どうやら解説者も似たようなことを感じたらしい。多分、戦闘の場面が比較的少なくて、普段、普通の人間が思いそうなこととか、役所に勤める官僚の世渡りみたいなことが書かれている部分が多いので、身につまされたからだと思う。
直前に読んだ同じ北方の「抱影」の主人公が、現代物ではあっても普通の人間からはかけ離れたタイプだったから、なおさらそう感じた、というのもあるかもしれない。ちなみに解説者も直前に「抱影」を読んでいるはず。そっちの解説も書いているから。ただし、彼は「抱影」を激賞してるが(解説なので、悪口を言うわけもないが)、それは同意できないな。

そんなわけで、割としみじみ読んでしまった。話の展開も、これまでの巻と比べて、あまり飛躍がなくて、落ち着いていたような気がする。
(2013.10.23)

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感想「抱影」

「抱影」 北方謙三 講談社文庫
多分、著者の久しぶりの現代物。3年前の新刊の文庫化で、講談社設立百周年記念出版とかで、それなりに重みのある位置付けの本だったらしい。

枯れた雰囲気などは、近年の現代物の流れの上にある感じだけど、これまでの集大成っぽい所があちこちにある。こういうのをどこかで描いていたよな、という場面が、かなり多い。
芸術家の主人公とか(それにしても、北方は、エキセントリックな芸術家をそれっぽく描くのが巧い。どこまでリアリティがあるのかは知らないけど、縁のない人間にとっては、芸術家ってこうなんだろうなと思わされる(^^;))、ヤクザやチンピラとの絡みとか、バーや酒の使い方とか。女性との絡みでSMっぽいのを出してくるのもそう。
少なくともある程度は、そういう意識で書いたんだろう。

相変わらず達者に読ませてくれたから、特に不満はないが、この主人公は、ちょっと鼻持ちならなかったという気がした。いつもの北方の主人公と大して違うわけでもないが、度合いが。

横浜が舞台で、主人公が市内を細かく動き回るあたりは、近頃、横浜市内の土地勘を養ってる所なんで、興味深かった。大岡川とか黄金町とか、認識出来るようになったのはごく最近のこと。
(2013.10.13)

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J1リーグ第29節仙台対名古屋

2013.10.19(土) 14時 ユアテックスタジアム仙台
観客 15178人 主審 福島孝一郎 副審 高橋佳久、川崎秋仁

 ベガルタ仙台 2(0−0)1 名古屋グランパス  
         (2−1)

 得点 48分 仙台・ウィルソン
    56分 名古屋・玉田
    90+3分 仙台・ウィルソン

現地観戦。

故障者やら出場停止やらで、CBが牟田とダニエルという緊急事態。それと、ジョシュアがスタメンを外れて、ここんとこブレーキだったからだろうなと思った。玉田と永井のツートップに小川と藤本が絡む形。
しかしまあ、この攻撃がサッパリ機能しないわけで。ジョシュアがいればな、的なクロスは何本かあったが、基本、そういう攻撃しか練習してないんでは?
仙台の攻撃もいまいち鋭さがなかったけど、ダニウソンから発せられる適当なパスに詰めて、チャンスを作ることは出来ていたから、その分、名古屋よりも得点の匂いはしていた。
ただ、心配してたCBコンビがよくやっていた。牟田は最初にチョンボをやらかしたけど、それで特に動揺した風でもなく、堅実にやってたし、ダニエルはダイナミックな好守連発。終盤に裏返しのダイナミックなやらかしプレーが出るのが怖かったけど、それもなかったし。

でも、後半立ち上がりに、CKからのこぼれ球をウィルソンに押し込まれて失点。
そのまま事態好転の兆しもなく、ついにしびれを切らしたピクシーが直志にかえてジョシュア投入。
前線にターゲットが出来て攻めやすくなったのか、そこから名古屋が攻勢に出るようになり、12分に仙台のパスミスを永井が追っかけて拾って、玉田へパス。きっちり決めて同点。
もっとも、ゴール前で永井がパスしやがった時には殺してやろうかと思ったが(その前にも似たような場面があった)、タマがきっちり決めたので…(^^;)
以降は結構、名古屋優位で試合は進んでいたように思える。決め手は欠いたが…。気の利かないプレーが目立った小川を磯村に代えても、それほど変わり映えはしないし(元気は元気だったと思う>磯村)、ダニウソンを田口に代えたのはむしろ失敗じゃなかったかと。ロスタイムに入るあたりからめっきり押し込まれ始め、CKをなんとか凌ぐのを繰り返していたが、カウンターでの得点機を逸した直後、逆にカウンターを食らい、その流れで失点。そのまま終了。

後半、攻勢に出た時間帯は、それなりに面白かったし、今日の失点はちょっと不運もあったか(少なくとも明らかなミスによる失点という感じではなかった)という気がしたので、ガッカリはしたけど、そんなに腹の立つ試合ではなかった。ここんとこ見た試合の中ではマシな方だったと思う。
でもまあ、今のチームでは、これが限界なんだろうな、という感じではあった。
潮時だよね、やっぱり。
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天皇杯3回戦 浦和対山形

2013.10.16(水) 19時 駒場スタジアム
観客 5890人 主審 木村博之 副審 

 浦和レッズ 2(1−1)3 モンテディオ山形
        (2−2)

 得点 39分 山形・伊東
    41分 浦和・阪野
    67分 山形・宮坂
    76分 浦和・邦本
    79分 山形・ロメロ フランク

久々に駒場に試合を見に行った。というか、プログラムを買いに行った(^^;)

山形は分からないけど、浦和はほぼ控え選手以下の布陣。競り合う場面はほとんど山形が勝っていて、浦和の攻撃はもっぱら、中盤省略のバックラインからの縦のロングボールだったけど、これもほとんど通らない。
山形は選手間の意思疎通が出来ていて、受けた選手が次にどう動けばいい、というのが見えてくるようなパスの出し方で、うまく試合を組み立てていた。日頃、某チームで見慣れてる、そこへパス出したら行き止まりじゃねえかよ馬鹿かお前、みたいなのがほとんどなくて、心が洗われるようだったわ(^^;)
ただ、山形は全体的に判断が遅くて、優勢な展開をいまいちチャンスに繋げられない。これがJ2のスピード感なのかもなと思った。しかも、シュートがまるでイケてない。
スコアレスで延長なんてのは勘弁して欲しいなあと思ってたんだが、前半の終盤、浦和の永田のルーズなパスに山形の選手が詰めてボールを奪い、そこから繋いで伊東がシュートを決めて先制。しかし、少し後、浦和がFKから阪野が飛び込んで決めて同点。バタバタと点が入って前半終了。
浦和は後半も劣勢だったが、選手交代も若手ばかり出してきたし(一応ベンチには槙野とか森脇とかは居たんだが)、勝ちに行こうという意欲が、あんまり感じられなかったが、優勢な山形が宮坂のミドルで追加点を決めると、直後にユース所属で16歳だとかいう邦本がミドルをぶち込んで、また同点。延長はいやだなあ、というこっちの気分を逆なでするように…。
しかし残り10分くらいの所で、山形のロメロがドリブルから狙いすましたミドルをぶち込んで三度勝ち越し。そのまま山形が逃げ切って、無事延長回避(^^;)

内容通りの順当な勝敗だったと思う。
浦和は覚悟の敗戦だったんじゃないのかな。少なくともペトロビッチは。
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トップイースト1部日野自動車対ヤクルト

2013.10.12(土) 13時 ヤクルト戸田グランド 

 日野自動車     17(10−6)34 ヤクルトレビンズ
 レッドドルフィンズ  (7−28)

2週連続で戸田グランドでヤクルトの試合を観戦。もっとも、残念ながら、今シーズンはもうないと思う。

日野自動車が立上りからガンガン来て、フィジカルでは向こうの方が優勢。特に身長199cmのLOサムエラ アニセや、やたらと当たり強いNO8テビタ メツイセラの存在感が抜群。元々、今年のヤクルトは、タックルがうまく決まらない傾向があって、守備に不安を抱えている(と思っている)から、こういう相手に真っ向から当たって来られると、厳しい。開始3分に、あっさりディフェンスを破られてノーホイッスルトライ。その後も押され放し。それでもエリソンが長い距離のPGを続けて決めて6-7にしたが、35分にハイパントのボールへの競り合いで(多分)危険なプレーを取られて、FLがシンビン。そこから攻められ、PGで3点追加されて、6-10の劣勢で折り返し。
前半最後に日野もNO8がシンビンで欠けたので、後半序盤、先にシンビンが解けてからは、ヤクルトがチャンスかなと思ったけど、相変わらず押し込まれ、苦し紛れのディフェンスで、10分には反則の繰返しで(多分)またシンビン。同じタイミングで日野のNO8が戻り、勢いの出た日野に、自陣深い位置でのスクラムから、うまく回り込まれてトライで突き放される。去年はこういう競った試合を全部物にしたんだけど、今日は厳しいかもなあと思った。
ただ、この辺から日野の動きがめっきり悪くなって、ヤクルトの選手が競り負けなくなった。15分過ぎ、エリソンがディフェンスの裏へ抜けて大きくゲインした後、追走していたFL佐藤がパスを貰ってトライ。30分頃には、ラインアウトからモールで一気に押し込んで逆転。これでヤクルトが完全に主導権を握って、30分過ぎにキックチャージからトライ、35分にももう1トライでボーナスポイント獲得。スコアは34対17になり、そのまま終了。

ヤクルトは、途中までは、今年はこうなんだよなあ、と思ってる通りの悪い展開だったけれども、後半の後半はいい試合運びで、地力がある所を見せてくれた感じ。競った試合だったし、今年、オープン戦から見た試合の中で、一番面白い試合だった。劣勢でうまく持ちこたえられない所はあるけれど、うまく自分たちのペースを試合を作れるようになってきたかなという気がする。
日野自動車もいい試合運びだったけど、前半のペースが80分持たなかったのが、惜しかったなと思う。去年の対戦も、感想を見直すと、日野が途中から失速した印象だったようなので、そこがこのチームの根本的な課題なのかもしれないな。
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セリーグ 巨人対ヤクルト(10/8)

2013.10.8(火) 18時 東京ドーム
S 300000000  3
G 000100012X 4
[敗]石山、[勝]澤村
[H]G:長野(小川)

今年2度目の東京ドーム。今年最後のスワローズ観戦。今季最終戦。

巨人先発は内海だったが、坂本のエラーで出鼻をくじかれるとボロボロで、初回2安打3四球。いきなり3点先制。
うちのライアンは快調な立ち上がりで3回までパーフェクト。4回先頭の長野に出合い頭で一発食らったが、その後もヒットを許さず7回を終える。
打線は2回以降立ち直った内海を全然打てなかった。5回から内海に代わった菅野も攻略出来てなかったが、8回に菅野のバント処理のミスが絡んで、1死1-2塁のチャンスを作る。でも、松井淳、ユウイチ凡退で逸機。
その裏、ついにライアンが捕まり、高橋由伸のヒットからボウカーのタイムリーで3対2まで詰められるが、トニーがリリーフして、持ちこたえる。
9回表、澤村からヒットと四球で2死1-2塁としたが、ここで代打が三輪では…。追加点ならず。
で、9回裏に登板した石山が、いきなり長野と矢野に連打され、四球で無死満塁の後、村田のサヨナラ逆転2点タイムリーでおしまい。

ひどいシーズンの幕切れに相応しいというか。まあ、ライアンの最多勝でもかかってれば、もう少し執念も見せたかもしれないけど、完全に消化試合だったし、向こうはプレーオフに向けて戦力確認してるんだから、しょうがない。終盤の代打攻勢でタマがあるチームとないチームの差だわ。

まあ、慎也の引退セレモニーぽいことを一通りやってもらえて、神宮最終戦行かなかった俺にはありがたかったから、それでチャラでいいです(^^;)

これで今年のスワローズは終了。また来年。
ちなみに今年の1軍公式戦の観戦成績は12勝14敗(神宮10勝11敗)だった。
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感想「日本の歴史をよみなおす(全)」

「日本の歴史をよみなおす(全)」 網野善彦 ちくま文庫
日本(今、日本と言われている地域というべきか)を構成していたのは、どういう人たちだったかという観点から、日本の歴史を概観していく内容。
根底には、昔の日本は農民が主体の社会だったと一般的に思われてるが、それは違う(農民以外のいろんな人たちがいた)という異議申し立てがあるんだけど、特に日本史を専攻した経験がない俺にしたら、一般的にはそう思われてるんだ?、というくらいだったりする。山の中や海辺に住んでれば、田んぼは作りにくいだろうし、その場に合った生活をするのが当たり前だろうと思うし。ただ、「百姓」は本来、農民という意味じゃなかったというのは、なるほどだった。文字から読み取れる通り(百の姓)、単に普通の人、庶民という程度の意味だったそうで。水呑百姓ってのも、単に田んぼを持ってないというだけで、別に収入源を持っている資産家も含む言葉だったとか。なぜそれが間違った形での理解が広がったかというと、世の中の実態とは無関係に、権力者が農業をベースにした世の中を支配する仕組みを構築したからなんだとか。
そういう新たな視点から歴史を見直していくと、いろいろな物事の見え方が違ってくるし、江戸と明治の連続性も浮かんでくる、というようなことも書かれている。
もうひとつのポイントは日本の歴史の最も大きな転換点は南北朝の頃にあったという話で、その時代を境にして、女性の地位の低下、賤民の発生が起きたんだとか。その背景には、人間を超えた存在に対する畏れが薄らいだことがあり、それを前提にして成り立っていた社会構造が大きく変化したというようなこと。
ここにも、女性や賤民の立場が、昔からこんなだったわけではなかったという、視点の転換があるな、と。

書かれている日本の歴史という題材自体も興味深いけれども、常識のように思われていることも、それに反するデータがあるのなら、疑ってかかることが必要だし、それによって新しい事実が見えてくるというのが、著者の基本姿勢と思った。当たり前のことではあるが。
つまりは、常識だからとか、伝統だからと言って、無批判に受け入れる、従うのは間違ってる、ということに尽きるかな。
(2013.10.5)

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感想「われわれは99%だ」

「われわれは99%だ」 『オキュパイ!ガゼット』編集部編 岩波書店
6月に読んだ本。感想がなかなかうまくまとまらなかった。アメリカのoccupy運動の記録だが、そもそもこの運動がかなりつかみにくかったのが、まとまらなかったいちばんの理由。
運動名は正確には?、occupy wall street「ウォール街を占拠せよ」で、都市の一角を占拠するという運動の形態そのもの。それをすることで何を主張しているかというと、大枠では反格差運動だけど、必ずしもそこにとらわれない。本質的には、どこかの誰か(1%)が勝手に世の中の仕組みを決めていることに対して、それを99%の手に取り戻そうとする運動なんだと思う。
だから達成目標が何かというのは見えにくいし、本書にもいろんな人たちの文章が収録されているが、スタンスはまちまちで、問題意識のありかたも違う。本当の所、参加者のすべてがまとまっているかどうかも、怪しいんじゃないか、とは思う。
でも、解説にある「民主主義の学校」、誰か任せにせず、自分たちで世の中のあり方を決めていくということが目標と考えるのなら、それは正しい方向なんだろう。そういう運動が権力と対決するものになるということが、つまり民主主義がうまく機能してない、というふうにも考えられるのかもしれない。
でもって、日本にも似たような運動はあるけども、あくまでも目標ありき(たとえば反原発)なところが、多分本質的に違う。そもそも日本の場合、「取り戻す」じゃなくて、まず手に入れるという段階だと思われるし、欧米的な市民運動が日本ではいまいち盛り上がらないのは、要するにそこが原因なんじゃないかという気がする。見た目は似たような社会に見えるが、「民主主義」という点では多分周回遅れなんだろう。「99%」という感覚も、どれだけ一般的に共有されているか疑わしい。
もっとも、ウォルフレンの「いまだ人間を幸福にしない日本というシステム」の新版を読むと、先を行ってるのかもしれない欧米の方が、今ではむしろ日本よりも難しい状況にあるというようなことが書いてある。そういうことを考えれば、遅れてるとか、そんなことはどうでもいいし、こういう風にやっていけばうまくいくという手本があるわけでもないし、とにかく、自分たちで考えて、出来ることをやっていけばいい(というか、そういう風にやるしかない)んじゃないかな、という気がする。
(2013.10.4)

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感想「原発依存国家」

「原発依存国家」 『週刊SPA!』原発取材班 扶桑社新書
SPA!で掲載した原発関連の記事で、反響が大きかったものを中心にまとめたものとのこと。

元が週刊誌記事だけに、いろんな所にある危険な状況を遠慮なく書いている。福島第一原発の悲惨な状態とか、爆発で広範囲に飛散している放射性物質の話とか、使用済み燃料にとどまらない、原発関連のゴミの廃棄(持って行く先がない、というだけでなく、法律の隙間を突く形で、既に世の中に流通されているものもあるという、おっかない話もある)についてとか。
帯に三宅洋平の「多くの「デマ」は「真実」だった!!」という推薦文?が刷られているが、実際、原発に関しては、以前は否定されていたいろんなでたらめなことが、実際には行われていた(いる)ことが、どんどん表に出てきている。福島第一原発の汚染水漏出の件なんて、最たるもので。
そういう問題が、ごまかそうとしても、ごまかしきれないレベルに達しているのに、それでも白を切って、原発を推進しようとするやつらに簡単に操られる政府を見ていると、この国の将来は暗いとしか思えない。国というか、日本を含む地域と考えた方がいいよな。外海に流れた汚染水はもう日本だけの問題じゃないし。
そもそもが、原発を推進するにしても、最低限、使用済み燃料をどうするのかという点は、明確にするのが当たり前だと思うんだが…。それをしないという一点だけで、推進側の主張は、全く信じられなくなる。
原発を動かしたい人たちってのは、そこのところをどう思っているのか。それは置いといて、とにかく原発を動かさないと、という考え方なんだとしたら、動かせば使用済み燃料を置いとく場所が、すぐにいっぱいになるという現状を考えれば、あきらかに間違ってる。もう、そのうちなんとかなる、とか言ってられる段階は過ぎていると思う。
(2013.10.2)

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感想「自宅で楽しむ発電」

「自宅で楽しむ発電」 中村昌広 ソフトバンク新書
個人で出来るいろんな発電を実践している著者が、経験を基にガイドしている本。自力での発電には興味がある。クサレ東電なんかへ払う金は、なるべく減らしたいと思ってるしさ。
書かれてる内容のうち、理屈の部分は元々知ってるようなことが多かった。それはまあ、予想はしていて、ただ実際に発電をやろうとすると、なかなかハードルが高いんで、そこを何とかするきっかけがないかなと思って読んでみたわけで。
街中に住んでて、屋外に潤沢なスペースがないので、狭い場所をやりくりして何とか、というのは、やっぱりちょっと難しいかなという印象。著者は那須の方で、かなり広々と住んでるみたい。
ただ、実践に基づいたノウハウについてもいろいろ書かれていたし、小規模なものでもまずやってみたら、という呼びかけに、そうだね、という気持ちにはなったから、出来ることがないかちゃんと検討してみようかと思う。少ない電力じゃ大して使い道もないしなあと思ってたが、改めて考えてみると、そうでもないかな、という気もしてきた。
(2013.9.20)

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「地獄でなぜ悪い」

園子温監督のコメディ映画。おつきあいで見に行った。

凄い映画を撮ることを生涯の目標に掲げるアマチュア映画監督の主人公が、ヤクザの出入りを「劇映画として」撮影することになるムチャクチャな話。当然、リアリティは最初から放棄していて、キャラの立った俳優たちが、あくの強い演技でかっ飛ばしていくのを、そんなアホなと笑って見てるうちに終わってしまう。面白かったと思う。
ただ、監督は、何も考えずに楽しんで下さい的なことを言ってるらしくて、確かにそういう映画に見えるけど、裏側に何かの意図はいろいろあるんじゃないかとは思った。それが何なのかはよく見えないけれども(単なる監督の趣味かもしれないけど)。

クライマックスは明らかに「キル・ビル」のパロディになんだけど、「キル・ビル」自体が日本のヤクザ映画のパロディみたいなもんだから、ねじれてるなあという感じだし、あとから考えると、そういう状況を作るために、強引に話を作り込んでいるわけで、その努力は一体何なんだろう、とか。
最後の方で、警察がムチャクチャなことをするが、日頃、社会派っぽい映画を撮ってる監督だし、そこを単純にスルーしていいのかどうか、とか。
感動したがりの観客を一切拒絶したエンディング、とか(ここはかっこいいと思った)。
クリエーターの狂気とか、過去の映画へのオマージュ?みたいなのは、ある程度分かるけれど、俺自身が大して映画愛好家じゃないので、それで分からない所も、多分あるんだろうなとは思う。

主人公役の長谷川博己がイカレてて凄かった。他にも、國村隼とか、友近とか、キャスティングが見事にハマっていたなあ。

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トップイースト1部日本IBM対ヤクルト

2013.10.6(日) 13時 ヤクルト戸田グランド 

 日本IBMビッグブルー 0(0−24)43 ヤクルトレビンズ
             (0−19)

トップイーストdiv1の試合をここでやるのは初めてのはずで、社会人1部やdiv2の時よりもカッチリした雰囲気だったりするんだろうかと思ったけど、行ってみたら変わらなかった(^^;)

去年の対戦も(見ていないが)大勝しているし、先日の秩父宮で、双方の試合を続けて見た印象でも、ヤクルトの優位は間違いないだろうと思ってたが、思った通りで、立ち上がりからヤクルトが押し込んで、10分までに2トライ1PGで17対0と先行。
それでも、立ち上がりは全然ダメだったIBMが、その辺りでようやく試合に入ってきて、気合いで押し込んできた。ヤクルトのゴール前で10分近く粘っていたが得点に至らず。結局、ヤクルトが主導権を取り返して、さらに1トライ。24対0で折り返し。前半半ばにエリソンが退くアクシデント?があったが、特に穴も感じさせなかった。
後半はずっとヤクルトペース。序盤、中盤、終盤にポンポンポンとトライを重ねて43対0の大勝。

ヤクルトもミスは結構あったし、前半に押し込まれた時間帯は反則も多くて、相手次第ではかなり追い詰められた可能性もあったと思うが、IBMはもっとミスが多くて、チャンスを物に出来てなかった。
IBMがやろうとすることのアイデアは、結構面白そうに見えるんだけど、そこでノックオンとかパスミスとか、やらかしてしまう。立ち上がりが悪い(これは栗田工業戦もそうだった)ことも含めて、試合勘みたいなものをうまく維持出来てないのかな、という気がする。
その点、ヤクルトはチャンスで点を取り切るというのがきっちり出来ていた感じ。ただ、割と相手のミスにつけ込んで押し込む、という得点が多くて、自力できっちり崩した攻撃というのが、イマイチ不発だった気はする。大差で勝った割には、ちょっと物足りなさが残ったというか。もっとも、基本的に、ワンサイドよりも競った試合の方が面白いから、物足りなさの理由は、そっちの方だったかもしれない。
あと、攻撃に関して、去年よりもパターンが多彩になっているのかな、という気はしたけど、これも相手によりけりなので、なんとも言えないかな。
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J1リーグ第28節湘南対名古屋

2013.10.5(土) 16時 Shonan BMWスタジアム平塚
観客 8650人 主審 西村雄一 副審 手塚洋、金井清一

 湘南ベルマーレ 1(0−0)1 名古屋グランパス  
          (1−1)

 得点 75分 名古屋・ケネディ(PK)
    83分 湘南・大野

 退場 90+4分 名古屋・闘莉王

現地観戦。

ピクシーの退任発表後、最初の試合ってことで、いい方と悪い方とどっちへ転ぶかと思ったが、悪い方だった。少なくともプレーのレベルでは、やっぱり16位のチームだなあ、と思わせる湘南相手に受け身に回って、開始直後にジョシュアが決定的なシュートチャンスをお約束で外すと、以降はチャンスもなかなか作れない。逆に決まりそうな気配は薄いとはいえ、シュートはパンパン打たれる。
後半に入ると、直志が田口に交代し、磯村と田口という、恐ろしいダブルボランチで中盤が混乱状態。これで勝てたら不思議、みたいな感じだったけど、30分頃に、田口がゴール前へ巧いクロスを入れると、ゴール前でのGKとの交錯で小川が倒されPK。現地では正直微妙な感じと思ったが、帰宅後、映像を見ると、GKの足が見事に小川の首に入っちゃっていて、湘南にはアンラッキーだけど、主審が思わずPKにしちゃうのも無理ないかな、という気がした。これをジョシュアが決めて先制。
さすがに勝ったかなと思ったんだが、勝ち越した途端、名古屋はいきなりのベタ引きで、湘南に攻め倒される。それでも、永井が裏を取って、カウンターで追加点、と思えば、シュートを決められない。結局、38分に左サイドからクロスを入れられ、大野の同点ゴールを食らう。
残り10分、気を取り直して、攻勢に転じたものの、シュートが枠を叩いたり、GK正面だったりで、結局引き分け。

結局、決めるべき時に決めてないからこうなる、という毎度の結末。引きすぎたらやられるよ、ってのも、毎度のお約束。分かっていてもやめられない。

多分、チーム力では明らかに上なんだけど、限りなく消化試合的な気分のチームには、残留争い真っ只中の湘南は、決して楽な相手じゃなかったということだろうなあ。消化試合にしないためのピクシーの退任発表だったんじゃないかとも思うんだが、その程度で奮起するチームでもなかったらしい。まあ、そうかなと思ってはいたけどさ。

あと6試合、こういう試合が続くのかな。というか、そんな気分で、ここまで優位に試合ができる相手も、もう居ないとは思うが…。
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