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感想「これ誘拐だよね?」

「これ誘拐だよね?」 カール・ハイアセン 文春文庫
ハイアセンの2010年の長篇の翻訳。この邦題はどうかなあと思うけど、まあいいや。

スキンクが復活して、準主役級で大活躍。ここまで出番が大きいのは、かなり久しぶりのはず。確実に歳を取っていて、そういう淋しさを漂わせつつ、怪人ぶりは健在。ある意味、それだけでも、とりあえず読む値打ちはあった。
本筋は、ヤク中のポップスターと彼女をターゲットとして狙うパパラッチの攻防。そこに奇人変人が絡んでのスラップスティックという、お馴染みの展開。中では、「顔を返せ」以来の再登場のケモが、圧倒的な存在感だった。
ただ、この小説の本当の主役は、ポップスターの替え玉をやってる女優のアン。これがいかにもハイアセン小説っぽい、溌剌とした魅力的なヒロイン。彼女が本筋にスキンクを結び付ける役回りで、スキンクをあんまり見ないような渋い雰囲気にまとめている。それ以外の奇人変人も、猛獣使いのように手玉に取っていく(^^;)。それに、彼女が一本、柱を通しているので、このタイプの小説にしては、とっちらかった感があまりない。

結構いい出来。近年のハイアセンは、型にはまったのを一回崩して、再構築してきたという感じ。やっぱり、ひところより面白くなってると思う。
(2014.1.28)

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