« イースタンリーグ ヤクルト対楽天(5/11) | トップページ | 感想「明治国家を作った人びと」 »

感想「ラグビーに生きる」

「ラグビーに生きる」 大野均 ベースボールマガジン社
東芝と日本チームの中心選手の大野が自身について語った本。

エリートコースを進んできたプレイヤーじゃないことは知ってたけど、ここまで凄いとは知らなかった。大学に入るまでラグビーをやったことがなくて、大学も福島の日大工学部(この本を読むまで、郡山にあるということを知らなかった。大学まで地元に居たということだそうで)で、ラグビー部は部員集めに汲々としてるくらいだし(だから身体の大きい素人の大野に声を掛けた)、大野の在籍中に東北の大学リーグで2部へ落ちてしまうような状態だったらしい。身体がでかいことだけを買われて福島選抜に呼ばれ、それが縁で東芝へ行って、ということなんだそうだ。東芝に入った時点では素人同然だったという言い方も含めて、どこまでリアルかはわからないけど、まあそうかもねという気もするし、そういう人間がここまで来たというのも凄い話。凄い人だわ。

大野自身が、ロックは技術よりも気持ちが重要と言っていて、確かにそうかもという気はする。野球やサッカーのように特殊な技術を持ってることが大前提、ではない競技(というか、ポジション)なのは確かかもしれない。もちろん本人の並み外れた努力もあってのこと。ただ、それにしてもそれが成り立つのは、やっぱりラグビーが(今の日本では)マイナー競技だからなんだろうな、という気もしないではない。

選手目線で試合を語っている所が、いろいろと興味深かった。そういうもんなんだな、と思うところがいろいろと。見てるだけの人間には、やっぱり、絶対わからんことがあるよなと思う。それは分かってるから、あんまりよけいなことは言うまいと考えてるんだけど、つい言ってしまってることも多いなと、反省した。

巻末に現サントリー監督の大久保直弥との対談が収録されてて、かなり面白いんだけども、その中で、今年(2013年)のウエールズ戦はチャンスだと思うという予言めいたことを大久保が言ってる。そういう認識が、ある程度共有されていて、チャンスがあるという前提で戦われていたんだとしたら、あの勝ちはまぐれじゃなかったということだし、結構大したもんだなという気がした。

あと、対談の中にも出てくるし、本文の方にもあるんだけど、日本チームと強豪国の間には、それほど圧倒的な力の差があるわけじゃなくて、それで何でワールドカップで勝てないかといえば、要は場数を踏んでないから雰囲気に飲まれちゃうってのと、日頃の試合とレベルが違うという話。
後者については、国内リーグの入替戦で下のリーグのチームが本当に勝てないのを見ていて、日頃のレベルの差が影響してる気がすると思っているから、うなずける話ではある。日頃から高いレベルの相手とマッチメーク出来てれば、多分もっとやれるようになるんだろう(それで場数も踏めることになる)。それをうまくやったのが、サッカーの日本チームということだよな。
まあ、ラグビーの場合は、マッチメークにIRBが絡むので、レベルの違う相手と組むのは、かなり難しいという話を、以前読んだ覚えがある。ただ、今はワールドカップ開催予定地ということで、優遇してもらえてる状況にはあるらしい。最後のチャンスってことなのかな。
(2014.2.26)

|

« イースタンリーグ ヤクルト対楽天(5/11) | トップページ | 感想「明治国家を作った人びと」 »

「小説以外の本」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/3787/59656382

この記事へのトラックバック一覧です: 感想「ラグビーに生きる」:

« イースタンリーグ ヤクルト対楽天(5/11) | トップページ | 感想「明治国家を作った人びと」 »