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感想「「想定外」の罠」

「「想定外」の罠」 柳田邦男 文春文庫
東日本大震災と福島第一原発の事故を契機に、著者がそれまでに書いてきた災害や事故に関する文章を纏めたもの。

災害や事故は必ず起きるが、過去の事例に学べば、リスクを減らすことや被害を軽くすることは出来る、でも、それが出来てない。
経済性を振りかざして、リスクを過小に見積もる、そうして、何か起きた時は「想定外」という言葉で逃げようとする。
そういう日本の実態を、事例を並べて指摘していく。
今の政府がエネルギー政策でやろうとしてるのも、まさにそういうことだし。福島第一原発の事故の事故の教訓を、本気で生かそうという意思がない。
著者がこうしたことを長年訴えていても、東日本大震災でああいうことが起きたし、今では何事もなかったように、原発を再稼働しようとしてるのを見ると、目先の利益優先の企業や、そういう連中と一蓮托生な政府には何も期待出来ない、ということのような気がする。

結局、非力ではあっても、そういう所に距離を置いた民間の組織がやっていくしかないのかもしれない。自分たち自身で何かをやるにしても、政府や企業に圧力を掛けていくにしても。
本書の後半の方では、民間の防災研究所とかボランティアのエピソードが目立つのも、著者がそういう結論に達していることを示しているのかもと思った。

ただし、災害時の自衛隊の出動みたいな所は、随分改善されたようだ。自衛隊をあっちこっちへ送り込むことなら、熱心にやるってことかもしれない>政府。
(2014.4.16)

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