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感想「メッツガーの犬」

「メッツガーの犬」 トマス・ペリー 文春文庫
刊行は原著が1983年、邦訳が1986年。トマス・ペリーは10年くらい前に「アイランド」を読んで好きになった作家で、だいたい20年前くらいまでに出てた数冊の邦訳を古本屋でポツポツ探しながら読んでたが、これで後は「殺し屋の息子」(入手済)だけになった(はず)。

犯罪者のグループが、偶然手に入れた機密文書を使って、CIAをゆする話。ただし、シリアスな話というよりは、個人がでかい相手に一泡吹かせるという、方向性としては「ビッグ・フィッシュ」や「アイランド」に近い、ユーモアと爽快感のある楽しい小説。
風変わりな登場人物たちに親しみが持てるし(人だけじゃなく、存在感のある猫と犬も登場する。ちなみにメッツガーというのは猫の名前)、話の運び方も気が利いている。仕掛けも華々しい。バンに仕込んだロケット砲とか、ロサンゼルス封鎖とか、いかにも映像的な場面が多いと、思えなくもないかな。
アイディアの独創性や、おとぎ話的な愉しさがあふれていた「アイランド」にはかなわないと思うが、十分面白い小説だった。これがこの著者の実質的な第一作だそうで、この延長線上に「アイランド」もあるということなんだろうな。
(2014.8.19)

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