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感想「たとえ傾いた世界でも」

「たとえ傾いた世界でも」 トム・フランクリン+ベス・アン・フェンリイ ハヤカワポケミス
1926年から27年にかけて、アメリカ南部で起きた大洪水を背景にした「愛の物語」(^^;)。いや、そういう風に帯に書いてあるし、本文中にも出て来る。密造酒造りの女(亭主持ち)と密造酒取締人の男(独身)が、孤児の赤ん坊が取り持つ縁で出会い、ややこしいことになっていく話。
トム・フランクリンは好きな作家。社会の底辺の方にいる人物や、アメリカ南部の荒々しい風景を、愛情を感じさせながら、丁寧に描いていく、いつもの作風。共著者は夫人だそうで、女性が主人公の片割れなのは、その辺の関係なんだろう。フランクリンの単独作で、ここまで細やかに女性が描かれていたのを読んだことは、多分ない。もっとも、そんなに数は読んでないが(そんなに邦訳も出てない)。
ミステリ、サスペンスの要素はなくもないが、基本的には、舞台になった時代と場所での人の生き方を描いた普通小説だと思う。主人公2人に共感しながら、面白く読めた。

それにしても、この大洪水はアメリカの歴史を変えたということなんだよな。そんな出来事があったなんて、知らなかった。まあ、アメリカの歴史で知らないことなんて、山ほどあるに違いないけど。よその国だし。

変な所で文章が切れていたりするのが、割と目立った気がするんだが、原文が変な記述をしてるのを、うまく生かそうとしたのか、校正が雑だったのか。後者のような気はするが、わからないな。
(2014.9.24)

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