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感想「宇宙の操り人形」

「宇宙の操り人形」 フィリップ・K・ディック ソノラマ文庫
ディックの最初期の長篇。主人公が、子供の頃に離れた故郷の町を訪ねてみると、そこにはまるで知らない町があったという話。本物の町と偽物の町の相克という、いかにもディックっぽい題材だけど、それがそのまま神同士の戦いみたいな所へ繋がっていく、わかりやすくて単純な構造は、いかにも初期作ぽいかなと思った。SFというよりは、ファンタジー・ホラーという感じ。
割とまとまっている話で、グチャグチャ感はほとんどない。シンプル過ぎて、物足りなさはあるが、軽く読めてそれなりに面白かったから、まあ、いいや。
子供が重要な登場人物で、ソノラマ文庫というのと相まって、ジュブナイルのようにも思えたが、元々はそういう作品ではないはず。ただ、併録の短篇(そんなに大した出来じゃないと思う)も子供が主人公だし、訳者・編集者が作品の選定で多少意識はしたのかもしれないな。

で、これでディックの「SF」長篇の邦訳は一通り読んだことになるかな?、と思ったんだが、本棚にこの本を持って行った所で、この本がちくま文庫で再発になってて、買って読んでたことに気付いた(^^;。
読んでても、全く既読感がなかったんだよなあ。愕然とした。
まあ、ちくま文庫版は、多分、出た直後に買って読んでいるので、1992年か、1993年か、その頃。20年以上前だから、何も覚えてなくても、不思議はない。
そう考えると、新しい小説なんか、もう買わなくてもいいかも、古いのを読み直してれば?、という気もしてくる(^^;
(2014.11.7)

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