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感想「いま語らねばならない戦前史の真相」

「いま語らねばならない戦前史の真相」 孫崎享+鈴木邦男 現代書館
対談。近頃の双方の動向を見れば、絶対ありえないというほどではないと思うが、割と異色の顔合わせなのは確かだから興味を惹かれた。
孫崎享の「戦後史の正体」を受けた本という部分もあるらしい。そっちは読んでないが、別に続き物というわけでもないので、読んでないからわからない、というようなことはなかった。
戦前の日本が、どういう風に道を踏み外して、悲惨な戦争にはまり込んだかというあたりを説明していく。「いま語らねばならない」理由は、今の日本に戦前を思わせる雰囲気が立ち込めているからで、日本が再び悲惨な事態に陥らないために、教訓として戦前を語ろうという趣旨。

ただ、戦前史の解説を聞くにつけ、結局、日本人の行動様式は全然変わっとらんねと思う。
今はその立場に全くふさわしくない低脳な総理大臣とその取り巻きが、日本をくそみたいな国にしようとしてるが、そういうことがやれるだけの支持者が(消極的なのも含めて)彼らに付いてるのも確か。多分、似たような連中が、戦前の日本を戦争に引きずり込んだんだなと思った。この前の戦争は、軍部の暴走とかはあったにしても、調子のいい宣伝文句を鵜呑みにして、それがどういう結果に繋がるか考えもせず、後押しして煽った国民がいっぱい居たことも原因の一部のわけだし、今、安倍晋三を支えてるのも、その同類じゃないのかな。

経済政策を理由にして安倍晋三を支持する向きもあるけど、武器を輸出して儲けるとか、最低限の安全策も確保されないうちに原発を再稼働しようとする、みたいな内容を含んでる彼の経済政策が、この前の戦争の口実になった、日本のために外国からいろんなものをかっぱらってくるというのに比べて、どれだけ真っ当なんだかという気がする。しかも、戦前は、まだ植民地全盛期で、植民地からかっぱらってくることを、あっちの国もこっちの国もやってた時代だったことを考えるとね。経済を安倍晋三の免罪符にするような人間は、80年前だったら、戦争に熱心に賛成してたクチじゃないかという気がする。

安倍晋三と取り巻きたちが、これだけ露骨に自分たちがやりたいことを見せていて、しかもやりたい放題が可能な立場にいる今の状況では、積極的に反対の意思を示さないのは支持してるのと一緒だし、よく分からないから保留ってのも、中立として機能しない所まで、事態は来てると思う。
まだ間に合ううちに反対しなきゃ、てのが、戦前史から読み取るべき教訓なんじゃないだろうか。
もっとも、安倍晋三がやりたいことに心の底から賛同していて、支持してるという人に関しては、当然、まるで話は違ってくるだろうけど。

それはそうと、しばらく前に読んだ本には、明治の初期の権力者は、結構ちゃんといろいろなことに目配りしてたし、考えてもいたということが書いてあって、少し認識を改めた。でも、それなのに、その後、なんであんな国になっちゃったんだろうと思ってたけど、明治の半ばに大きな転換があったんだということを、この本に教えて貰って、なるほどねと思った。ただそれもやっぱり、そういう方向に誘導した奴らが居るにしても、浮かれて地に足が着かなくなった国民、という問題が、多分にあったような気がする。結局、そこに行き着くのかもしれない。
まあ、そういう現象は、日本だけのことじゃないだろうと思うし、それが人間てものなのかもしれないけれど、そう割り切って諦めたくはないとも思う。

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