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感想「汝、コンピューターの夢」

「汝、コンピューターの夢」 ジョン・ヴァーリイ 創元SF文庫
短篇集。書店店頭で見て、作家の名前に何となく懐かしさを感じて衝動的に買ったものの、「へびつかい座ホットライン」の作家と気付いて、この長篇小説は、昔、読んだ時、いまいちピンと来なかったことを思い出したから、少し危ぶみながら読んだ。
結果的には、特に問題はなかった。本書に収録されている短篇は、イメージは豊かだし、普通の小説では難しそうな人間の心理が描かれているので、SFである必然性もあって、らしいSFになっていると思った。どの話もよく出来ていたし。
元々は、サイバーパンクにはまっていた頃に、その流れでちょっと読んだ作家だったけれど、本書の収録短篇を読んで、確かにそういう系統の作家だったんだなと思った。というか、むしろ先駆けなのかな? コンピューターに取り込まれた人格とか、人体改変とか。
ただ、話の構造そのものを見ると、昔風のSFを今風に語り直しただけというような所が割とあって、多分その辺が、今読むとSFらしいSFと思う理由で、昔読んだ時に、いまいち馴染めなかった理由でもあるんじゃないかという気がする。20年以上も経って、自分のSFに対するスタンスも変わっているので。
一番印象が強かったのは水星を舞台にした「逆行の夏」かな。なぜ、そこまでして、水星に住まなきゃいけないんだろう、とは思ったけれど。
(2015.11.15)

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